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嘘だらけのトランプ、的を得ないバイデン。大統領討論会で民主党の間に生まれた不安

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ジョージア州アトランタで開かれた第一回目の大統領選討論会(2024年6月27日)ジョージア州アトランタで開かれた第一回目の大統領選討論会(2024年6月27日)

11月に行われるアメリカ大統領選挙に立候補している現職のバイデン氏と前職のトランプ氏のテレビ討論会が6月27日夜(現地時間)、ジョージア州アトランタで開かれた。

第一回目となる討論会は無観客で、CNNのジェイク・タッパー氏とダナ・バッシュ氏が司会を務めた。

約90分間の討論で、トランプ氏は自身の大統領時代の功績を称えたものの、主張には多くの虚偽が含まれた。

一方、バイデン氏は時に声がかすれ、議論の焦点が定まらない発言もあった。

トランプ氏の嘘とバイデン氏の的を得ない発言

討論会のトピックは、経済や移民、退役軍人の福祉、ウクライナやガザでの戦争、人工妊娠中絶など多岐に及んだ。

トランプ氏は経済について、自身が大統領だった2017〜2021年は「史上最高に好調だった」と主張。

しかし、トランプ政権下の経済状況は前任のオバマ政権と基本的にほぼ同じで、就任から3年間の新規雇用は、オバマ政権最後の3年間を下回った。

また、トランプ氏は「退役軍人病院での診療待ちが長すぎる場合、退役軍人が民間病院で診療を可能にする法律を作った」と主張したものの、実際には、法案はオバマ政権下で可決された。

トランプ氏は、現在犯罪が急増しているとも述べた。しかし、犯罪率はトランプ政権の最後の1年でピークに達し、バイデン政権下では毎年減少している。

また、トランプ氏は自身の責任が問われている2021年1月6日の連邦議会議事堂襲撃事件について、自らに非はないと主張。

事件前に開かれた集会で「スピーチするよう頼まれた」だけで、自分は計画には関わっていないと述べた。

しかし、トランプ氏は集会前にワシントンD.C.に集結するよう支持者に呼びかけ「荒々しくやろう」 とTwitterに投稿している

トランプ氏は「バイデン氏が中国から金を受け取っている」という主張も展開した。

しかし、実際にお金を受け取っていたのはトランプ氏で、大統領在任中に中国政府や国営企業がトランプ氏所有のホテルなどに500万ドル以上を支払っていたことがわかっている

数々の虚偽発言があったものの、司会のバッシュ氏とタッパー氏は討論会中にトランプ氏の発言に対するファクトチェックをしなかった。

バイデン氏は「それは嘘だ」と指摘したものの、十分には反論できていなかった。

さらにバイデン氏の発言は時に的を得ず、本筋から逸れる場面もあった。

バイデン氏はトランプ氏の裁判について「公共の場で女性に乱暴した罪で、一体何十億ドルの賠償金を払わなければいけなかったのか?妻が妊娠している時にポルノ女優とセックスした問題で?」と、別々の訴訟を混同したかのような発言をした。

また、トランプ支持者が警察官を殴打し、死者も出た連邦議事堂襲撃事件については、「誰かを殺したわけではなく、ドアを壊し、窓を割り、オフィスを占拠し、机や銅像をひっくり返した人たちが愛国者だというのだろうか?」と、暴徒たちが単に破壊行為に及んだかのような説明をした。

民主党議員の間に不安を広げたバイデン氏

討論会の後、民主党議員の間に「バイデン氏ではトランプ氏に勝利できないのではないか」という不安が再び生まれたのはほぼ確実だ。

バイデン陣営のスタッフは討論会前に、大統領が風邪をひいていると説明していた。

それでも2期目の4年間を最後まで務めることはおろか、トランプ氏に勝つ体力もないのではという懸念も残る。

2度目の討論会は9月10日に予定されており、それまでにバイデン氏とトランプ氏は党大会で、正式な候補者として指名される見込みだ。

しかし、それまでに民主党の党幹部がバイデン氏を説得して別の候補者を擁立するのではないかという憶測も生まれるだろう。

一方、トランプ氏については、元不倫相手への口止め料を隠すために業務記録を改ざんした問題での有罪判決の量刑が7月11日に言い渡される。

トランプ氏は他にも、連邦議会議事堂襲撃や、ジョージア州での選挙結果を覆そうとした事件、機密文書持ち出しなどの罪を問われている。

このうち、連邦議事堂襲撃の裁判は夏の間に法廷審問が行われる可能性があるが、トランプ氏は「当時大統領在任中だったため、免責特権が適用されて責任を問われない」と主張しており、連邦最高裁判所がこの主張を判断すると見られている。

秘密文書や選挙介入の裁判については、いずれも2024年には開かれないと見られている。

ハフポストUS版の記事を翻訳・編集しました。

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オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
嘘だらけのトランプ、的を得ないバイデン。大統領討論会で民主党の間に生まれた不安

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