11月16日の満月は、藤原道長が約1000年前に詠んだ『望月の歌』とほぼ同じ月。17日放送大河ドラマにも登場

約1000年前に藤原道長が『望月の歌』を詠んだ際に見上げたとされる月とほぼ同じ月が、11月16日に昇ると話題になっています。

平塚市博物館学芸員の塚田健さん（@tsuka_ken）がXで、「#道長と同じ月を見上げよう」キャンペーンを投稿。16日の満月の観察を呼びかけています。

平塚市博物館の公式サイトによると、『望月の歌』は、道長の娘（三女）の中宮立后が決まった祝いの席で詠まれたものだといいます。

「この夜をば我が世とぞ思ふ望月の欠けたることも無しと思へば」

道長は、太皇太后・皇太后・皇后がすべて道長の娘が占めるという「一家三后」を成し遂げ、権勢の絶頂にありました。

歌が詠まれたのは寛仁二年十月十六日（1018年11月26日）とされ、2024年11月16日も陰暦十月十六日。

「陰暦の日付が同じであれば必ず同じような月が見られる、とは限りませんが、今年の11月16日の月と寛仁二年十月十六日の月はほぼ同じ。つまり私たちはこの夜、千年の時を超えて道長が眺めたのと同じ月を見上げることができるのです」と説明しています。

道長のエピソードは、大河ドラマ『光る君へ』でも取り上げられており、翌17日放送予定の第44話は「望月の夜」。予告編動画にも、柄本佑さん演じる藤原道長が『望月の歌』を詠むシーンが登場します。

天文ファンだけでなく大河ファンの間でも、16日の満月が話題になっています。