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自宅で飼っている犬や猫などが原因の事故が発生している。
製品評価技術基盤機構(NITE)に寄せられた情報によると、2013〜22年度までの10年間で61件の事故が発生し、そのうち約9割の54件が火災事故だった。
最も多い火災事故は、犬や猫が「ガスコンロ」の操作ボタンを押したことによるもので、ペットが死んだケースもあったという。
ペットがコンロのボタンやスイッチを
NITEによると、61件の事故のうち、原因が「猫」による事故は35件、「犬」による事故は17件、「犬と猫」による事故は3件で、「その他・不明」が6件だった。
製品別では「ガスコンロ」が最も多い23件で、「配線器具」と「IHコンロ・電気コンロ」がそれぞれ5件、「太陽光発電用パワーコンディショナー」と「プリンター・ファクシミリ」がそれぞれ3件などだった。
事故の種類別では、「ペットがコンロの操作ボタンやスイッチを押したことで発火」が27件で最も多く、この事故ではペット2匹が死亡、人1人が負傷していた。
ほかには、「ペットの尿や抜け毛に付着した水分によるトラッキング現象で発火」(19件)、「ペットが配線器具やバッテリーをかんだことでショートして発火」(10件)などがあった。
また、猫が原因の事故35件の内訳で最も多かったのは、「コンロの操作ボタンやスイッチを押した」の20件だった。「高所にあった電気製品などに排尿した」は14件、「暖房器具を倒した」は1件だった。
また、犬が原因の事故17件の内訳で最も多かったのは、「コンロ操作ボタン
やスイッチを押した」と「配線器具などをかんだ」でそれぞれ6件。「床にあった電気製品などに排尿した」は4件、「暖房器具を倒した」は1件だった。
これらのことから、「押す」「排尿する」「倒す」といった行動は犬と猫に共通するが、犬は「かむ」、猫は「高所に登って排尿する」がそれぞれ特徴としてあることがわかった。
実際に起きた5つの事故
実際に起きた5つの事故は次のとおり。
①飼い主が外出時に犬がガスコンロの操作ボタンを押した(2022年7月、愛知県、拡大被害)
「事務所の中で飼っていた犬が操作ボタンを押したことで、ガスコンロの火が周囲の可燃物に着火し、火災に至ったものと推定される。なお、コンロの操作ボタンはロックがかかっておらず、二つのコンロの間には犬のエサが入った樹脂製容器が置かれていた」
②飼い主が外出時に猫が IHコンロのスイッチを押すし(2014年8月、大阪府)
「室内で飼っていた猫がスイッチを押したことにより、トッププレート上の金属製ボウルがIHヒーターにより加熱され、接触していた可燃物が出火したものと推定される」
③飼い主が外出時に、猫がプリンターに尿をかけた(2014年7月、岐阜県、拡大被害)
「室内で15匹の猫を飼っており、猫がプリンターに尿をかけたことにより、内部の電気部品でトラッキング現象が発生し、発火したものと推定される」
④ペットが暖房器具と可燃物を接触させた事故(2018年11月、兵庫県、拡大被害)
「室内で犬1匹と猫6匹を飼っており、ペットが電気ストーブに接触したことで電気ストーブが床に転倒し、付近に置かれていた枕にヒーター面が接触して着火したものと推定される」
⑤犬がリチウムイオンバッテリー搭載製品をかんだ事故(2016年2月、兵庫県、拡大被害)
「室内で飼っていた犬が、床の上で充電されていたモバイルWiFiルーターにかみつき、製品を変形させたためショートしたものと推定される。バッテリーには局所的な力が加わったことを示すへこみが認められた」
注意することは?
NITEはこのような事故を防止するため、次のような注意点を呼びかけている。
①出掛ける際はガスコンロの元栓を閉め、IHコンロ・電気コンロは主電源を切る
②操作ボタンをロックする機能がある場合は使用する
③目を離す際や出かける際は、ペットをケージに入れる
④コンロや暖房器具の周りに、可燃物やペットの興味を引く物を放置しない
⑤IHコンロのトッププレート上に金属製の鍋やボウルなどを放置しない
⑥電気製品を使用しない時はプラグを抜いて、ペットの行動範囲外に保管する
⑦ペットが好む排尿場所付近に電気製品を置かない
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
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