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同性婚を実現させるためのツールが誕生。「マリフォー国会メーター」とは?

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「マリフォー国会メーター」のウェブサイト

現職の国会議員ひとりひとりが、通称「同性婚」として知られる、結婚の平等に賛成しているかどうかがわかるウェブサイト「マリフォー国会メーター」が、10月5日にオープンしました。

同性婚は、世界の30近い国や地域で法制化されていますが、日本の国会では、法制化に向けた動きはまだ進んでいません。

「同性婚の実現には、国会議員の意向を可視化するのが必要だ」という思いから作られた、マリフォー国会メーター。

立ち上げた公益社団法人「Marriage For All Japan―結婚の自由をすべての人に(MFAJ)」の寺原真希子共同代表は、「マリフォー国会メーターは同性婚を1日も早く実現させるためのツールです」と5日の記者会見で述べました。

(左から)寺原真希子氏と松中権氏

マリフォー国会メーターでわかること、できること

マリフォー国会メーターに掲載されている国会議員の意向は、東京大学谷口研究室と朝日新聞社の共同調査の回答を元にまとめられました。

サイトでは、国会議員を都道府県別、50音順、政党別で検索して、同性婚に賛同しているかどうかをチェックできます。

また、議員それぞれのSNSアカウントや事務所の連絡先、議員に送るメッセージの見本など、市民が議員に対して働きかけをするためのサポートも提供しています。

MFAJ理事の松中権氏は「誰でも簡単に、議員に対して意見を届けることができるサービスです。賛同している議員にエールを送ったり、反対している議員に『自分たちの声を聞いて欲しい』などのメッセージなどを送ったりできます」と話します。

なぜ、国会議員の賛同が大事なのか

MFAJがマリフォー国会メーターを立ち上げた背景には「同性婚に対する社会の認識と国会議員の認識の間に乖離」があったといいます。

近年、結婚の平等に賛同する人が増えていることがわかっています。2019年の全国調査では、同性婚に賛成した人は64.8%と6割を超え、2015年から13.6ポイント増加しました。

また、2015年に東京都渋谷区と世田谷区で初めて導入されたパートナーシップ制度は、2021年9月時点で118の自治体に広がり、総人口の40%以上をカバーするようになっています。

その一方で、2021年2月に菅前総理が同性婚について「極めて慎重な検討をする必要がある」と答弁するなど、同性婚に対する国会議員の消極的な発言が続いており、法制化のための本格的な議論は進んでいません。

法制化のためには、国会議員に同性婚の働きかけを強める必要があるという思いから、MFAJはマリフォー国会メーターを開設しました。

10月に予定されている衆議院議員選挙など、選挙前には「選挙候補者版」の特設ページを開設して、候補者の情報も掲載する予定だといいます。

また5日には、マリフォー国会メーターの制作費用や、サイト運営に必要な資金を募るクラウドファンディングもスタートしました。

いつか実現すればいいというものではない

結婚の平等を必要としている人たちにとって、同性婚の法制化は人生を左右する問題です。

現在、全国5つの地裁で同性婚の法制化を求める裁判が進んでおり、2021年3月には札幌地裁で「同性同士が結婚できない現在の法律は、平等原則に反していて憲法違反である」という判決が言い渡されました。

その一方で、原告の一人の佐藤郁夫さんは「パートナーと結婚したい」という願いが叶わぬまま、2021年1月に亡くなりました

寺原氏は「同性婚はいつか実現すればいいというものではありません。同性婚がないことで、将来を思い浮かべることができず、生き悩んでいる人がいます」と、1日も早い法制化を訴えています。

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Source: ハフィントンポスト
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