※注意:この記事には性暴力の描写が含まれます
リアリティ番組で面白おかしく描かれていた、プレイボーイ創刊者ヒュー・ヘフナー氏との生活。
しかし、権力を握る高齢男性との関係は、プレイメイトと呼ばれた女性たちを苦しめていた。
恋人だった双子の姉妹、カリッサ・シャノン氏とクリスティーナ・シャノン氏が、ヘフナー氏から受けた屈辱や恐怖を、A&Eのドキュメンタリー『Secrets of Playboy(プレイボーイの秘密)』で語った。
(ドキュメンタリーで語られた主張は、ハフポストUS版が直接確認したものではありません)
18歳で83歳のヘフナー氏の恋人に
シャノン姉妹はフロリダ州のレストランで働いていた18歳の時に、プレイボーイのテスト撮影でスカウトされ、その時の写真がヘフナー氏と同氏の恋人ホリー・マディソン氏の目にとまって、2009年7・8月号のプレイメイト(プレイボーイ誌のヌードモデル)に選ばれた。
その後姉妹は、当時83歳だったヘフナー氏の恋人になってロサンゼルスにある同氏の豪邸「プレイボーイマンション」で暮らし、このマンションの生活に密着したE!のリアリティ番組『ガールズ・ネクスト・ドア』に出演しないかと誘われた。
しかしまだ10代だった2人は、その誘いが条件付きだということに気づいていなかった。80歳を超えたヘフナー氏が、マンションの女性全員と性的関係を持っていると想像していなかったという。
カリッサ・シャノン氏は「ヘフナー氏と暮らすのがどういうことか、19歳の誕生日の夜まで理解していなかった」と『Secrets of Playboy』で話した。
姉妹によると、2人は誕生日の夜に『ガールズ・ネクスト・ドア』の出演者ケンドラ・ウィルキンソン氏に誘われて、ヘフナー氏のベッドルームで大麻を吸うことになった。
しかし、訪れたベッドルームにウィルキンソン氏の姿はなく、代わりに現れたのがヘフナー氏だったという。
カリッサ・シャノン氏は、「気持ちを和らげるため、とヘフナー氏から勧められた薬を飲むと、今までにないくらい酔っ払った状態になった」と振り返り、さらに「ヘフナー氏が2人の頭を自分のペニスに押し下げて、オーラルセックスをするように求めた」と主張した。
クリスティナ・シャノン氏は「私たちはそれまで、一緒に3p(3人でのセックス)をしたことがありませんでしたし、やりたいとも思わなかった」と語っている。
さらにカリッサ・シャノン氏は「19歳の誕生日での出来事だったんです。決して忘れることはありません」と述べた。
ヘフナー氏が眠った後、2人は部屋を出て自分達が使っていた予備のベッドルームに戻り、熱いシャワーを浴びたという。
クリスティーナ・シャノン氏は「その夜以降、私は自分の体が自分のものではなくなったかのように感じました」と振り返る。
悪夢のような日々
ヘフナー氏との関係は耐えられないものだったが、姉妹はマンションを出れば成功のチャンスを失うだろう、と感じていた。
さらに、ヘフナー氏の性欲に応じなければいけないという不安から、酒量が増えたというシャノン姉妹。
カリッサ・シャノン氏は「毎晩飲んでいました……。毎晩です。彼に対応するために」と振り返る。
さらに、同氏にとって最大の悪夢となったのは、妊娠だったという。
カリッサ・シャノン氏は、整形手術のために血液検査を受けた時「『妊娠していますよ』という電話がきて、取り乱しました」と述べた。
「私は『他に誰がこのことを知っていますか?ヘフナーには電話しないで。もうこれ以上誰にも電話しないで。誰にも知ってほしくないんです』と言いました」
カリッサ・シャノン氏は、ヘフナー氏に知られたくなかった理由を「これ以上支配されたくなかったから」と説明している。
「彼に、私が子ども産むことを願ってほしくなかったんです。この集団のさらに内側から抜け出せなくなるのは嫌でした。そうなれば、彼は私をさらにコントロールして、紐でつなぐようになるだろうと思いました」
カリッサ・シャノン氏は秘密裏に中絶手術を受けた。クリスティーナ・シャノン氏はパパラッチの目を引かないようにするため、付き添えなかったという。
カリッサ・シャノン氏はヘフナー氏とのセックスについて「毎回やるたびに、暴力でした」と述べ、中絶の選択に全く後悔していないと述べた。
「それはレイプのようでした。彼はすべてにおいて完全に支配しようとしました。だから中絶してよかったと思っています」
『Secrets of Playboy』ではシャノン姉妹の他にも、ヘフナー氏の元恋人やプレイメイト、従業員などが過去の苦痛などを証言している。
プレイボーイは1月、『Secrets of Playboy』について「私たちは女性たちと彼らが語るストーリーを信頼します。そして、自らの経験をシェアする一人一人を、強くサポートします」と声明で発表した。
また、同メディアは「ご存知の通り、ヘフナーの家族とはプレイボーイの関係はもうありません。現在のプレイボーイとヘフナーのプレイボーイは異なるものです」とも述べ、2017年に91歳で死去したヘフナー氏の影響がないことを強調している。
ハフポストUS版の記事を翻訳しました。
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「レイプのようなセックスだった」プレイボーイ創刊者から受けた屈辱や恐怖を元恋人が語る