映画雑誌『映画秘宝』が再び休刊することになった。版元の双葉社が2月21日に発表した。3月19日に発売される5月号をもって休刊する。1995年に同誌を創刊した初代編集長の町山智浩さんは「悔やんでも悔やみきれません」とツイートしている。
■双葉社に版元が移るも「恫喝的発言」で編集長が辞任
「映画秘宝」は洋泉社で発行されていたが、同社が宝島社に吸収合併されたことを機に2020年1月に休刊した。その後、双葉社に版元が移り、同年4月発売の2020年6月号から発行を再開した。
しかし2021年1月、当時の岩田和明編集長が一般の個人に「恫喝的発言」を含むダイレクトメール(DM)を送付した問題が発覚。同年2月に辞任・退社するなど混乱が続いていた。DM送付問題に関する経緯説明が不十分だとして、2021年末には複数の編集部員が連名で「編集業務の受託をしないことといたします」と声明を出していた。
今回の休刊に関して双葉社は「諸般の事情により、弊社の刊行物としては休刊とさせていただきます」とだけ説明している。
■創刊編集長の町山智浩さん「悔やんでも悔やみきれません」
「映画秘宝」の休刊報告を受け、『映画秘宝』初代編集長で映画評論家の町山智浩さんがTwitterで心情を綴った。「本当に残念な気持ちで、悔やんでも悔やみきれません」とした上で、「愛読者の皆様、執筆者の皆様、長い間、お世話になりました。本当にありがとうございました」と感謝の思いを打ち明けている。
1995年、僕が田野辺尚人くんと二人で何もないドン底から創刊した雑誌「映画秘宝」は、3月19日発売の号で双葉社からの発行が終わるそうです。今は本当に残念な気持ちで、悔やんでも悔やみきれません。愛読者の皆様、執筆者の皆様、長い間、お世話になりました。本当にありがとうございました。
— 町山智浩 (@TomoMachi) February 21, 2022
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『映画秘宝』再び休刊へ。創刊した町山智浩さん「悔やんでも悔やみきれません」