「寅だ!可愛い!」って買った和菓子が、よく見てみると「干支に入れなかった猫だった」。そんな体験がSNS上で話題になっています。
話題になったのは、北海道札幌市の日糧製パンの和生菓子。
商品名はズバリ、「干支に入れなかった猫」。2018年から販売されています。
日糧製パンのマーケティング部は「神のもとに駆けつけた順番で干支を決める際、猫はネズミにだまされて、十二支に入れなかったという話があります。お正月に、そういった歴史にふれるきっかけになればと思い、企画しました」と話します。
「口取り」の文化が由来
マーケティング部によると、猫の和菓子は、十二支を模した和菓子シリーズの1つ。毎年12月ごろに、北海道内のスーパーを中心に販売しています。
企画の根底にあるのは、北海道地方などに伝わる、正月にエビや鯛、小判などの縁起物を模した菓子を食べる「口取り」という文化。
2009年の販売当初はその年の干支のみを用意していましたが、「孫や子どもらに、その人の干支のお菓子をあげたい」という要望が多く、2015年ごろに全干支を揃えました。
十二支の由来を知るきっかけに
親から子、祖父母から孫に十二支のお菓子が広がる中で、干支の歴史をもっと知ってもらおうと、店内ポップを用意するようになりました。
その説明の中で出てくる猫も、商品化しようと考えたそうです。
寅と猫、比較してみた
猫のお菓子は、まんまるの顔に白い体、黄色の模様が特徴です。
対して寅は、全身が黄色く、たてがみが生えています。
寅は以前、今の猫に似た形で販売していましたが、寅っぽさを追求し、今の形になりました。猫には、その時の名残があるようです。
商品名は、他の十二支は「寅」や「卯」などシンプルですが、「干支に入れなかった猫」は検索する時にわかりやすいように、背景まで入れたといいます。
Twitterで話題になったことについて、マーケティング部は「間違わせてしまい、申し訳ない…。いろんな人に話題にしていただき、すごくありがたいです。十二支のお菓子が、謂れなどについて語り合うきっかけになれば嬉しいです」と話しています。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
「寅だ!可愛い!」と買った和菓子、実は「猫」。一体どういうこと?