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2024年が明けても、イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザ地区への攻撃が収まらない。
イスラエル軍は、予備役兵の一部を撤収させると発表した。ガザ地区全域の軍事作戦は続けながら、戦闘の長期化を見据えた措置だと朝日新聞は報じている。
2023年10月7日以降、ガザでは2万人を超すパレスチナの人々が命を落としたとされる。ロイター通信によると、攻撃によって街ががれきと化す中、ガザに住むほぼすべてにあたる230万人が家を追われている。
行き場がなくなった人々は、南部に位置するラファに押しやられている。
ラファ動物園では、檻の中から食べ物を求めて鳴き声をあげるサルやライオンの近くで、住む家を奪われ、食べるものもないガザの人々がテントを張って寝泊まりしている。
Emaciated and starving animals are photographed in the zoo in Rafah, in the southern Gaza Strip on January 2, 2024.
Displaced Palestinians have taken refuge in the zoo grounds amid the ongoing conflict between Israel and the militant group Hamas pic.twitter.com/evd2K1Sg62
— AFP News Agency (@AFP) January 3, 2024
動物たちの窮状も深まっている。
AFP通信がXに投稿した写真には、肋骨が浮き出るほど痩せたライオンのような動物が写っている。
カタールの衛星放送局アルジャジーラは、ガザ動物園の動画を公開した。この動物園ではもともと約100種類の動物が飼われていたが、多くが爆撃によって殺されたほか、脱水や飢えで死んでしまったものもいるという。
檻の中には動物の死骸がそのままの状態で放置されている様子が映っている。
行政ボランティアは取材に「9割の動物が死んでしまった」と説明し、「このバブーン(ヒヒ)は餓死しました。このポニーも飢え死にしそうです。このライオンはもう3週間以上食べられていません」と話した。
園内には発射体が散らばっている。数匹いたオオカミのうち生き残っている1匹は、爆撃による恐怖からか、せわしなく5メートルほどの距離を行っては戻ってを繰り返していた。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
ガザの動物園、脱水や飢えで死ぬ動物が続出。爆撃の恐怖からかオオカミは異様な行動を繰り返す