Googleが提供する「Android」のアクティブユーザー数は30億人を超え、毎年10億台以上のAndroid搭載スマートフォンが販売されています。そんなAndroidの推定売上高は約10兆円で、Google全体の価値に大きく貢献しています。
しかし、Androidは無料のオープンソース・オペレーティングシステムです。一体、GoogleはどのようにしてAndroidで稼いでいるのでしょうか?その疑問について、海外YouTubeチャンネル「Logically Answered」が解説しています。
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Googleは無料のAndroidでどのように収益を得ているのか?
無料で提供されているAndroidですが、複数の収入源に繋がっています。
まず、Android搭載スマートフォンが利用されることによって、何十億人ものユーザーは「Gmail」「Googleマップ」「Google検索」「Googleアシスタント」「Googleドライブ」などの製品に触れる機会を得ます。
2023年のGoogle マップの収益は約1.5兆円と予想されています。その内、90%がモバイル端末によるものです。このようにAndroidは他のGoogleサービスに誘導するきっかけとなっているのです。
また、2018年以降Googleはスマートフォンメーカーに対して端末1台につき357円〜5,700円を請求しています。この料金はAndroidに付属するGoogleアプリに対するもので、Androidそのものはオープンソースです。しかし事実上はGoogleアプリとAndroidは現時点ではほぼ同義であり、スマートフォンメーカーは基本的にこのライセンス料を支払わざるを得ません。
Googleによると大半のスマートフォンメーカーは1台あたり2,800円程度を支払っているとのことです。スマートフォンメーカーは、10年近く毎年10億台以上のAndroidスマートフォンを販売しているため、少なくとも年間約2.8兆円を支払っている計算になります。
そして「Google Playストア」の収益も忘れてはいけません。Playストアの収益は、年間約6.8兆円です。
ちなみに、デスクトップ市場の69%を支配するマイクロソフトのWindowsは、2022年を通して約3.5兆円しか生み出していません。AndroidはPlayストアだけで、Windowsの2倍の収益を上げているのです。
Playストアの収益源は開発者から徴収する手数料です。Googleはアプリの売上が年間約1.4億円未満の場合は15%の手数料を徴収し、それ以上の場合は30%を徴収しています。また、ストリーミングサービスのようなサブスクリプション製品にも15%の手数料を徴収しています。
とはいえ、Androidにも弱点があります。それは維持費です。Googleの弁護士によると、GoogleはAndroidをメンテナンスするために今までに5.7兆円以上を費やしているとのことです。ただ、Playストアだけで毎年それ以上の収益が入ってくるため、Googleにとっては大きな負担ではないでしょう。
さらに、多くのユーザーがAndroidを利用することによって、Googleはお金以上のものを得ます。それはユーザーの情報です。Googleのビジネスモデル全体がデータを収集し、広告を表示することであると考えると、Androidユーザー30億人から得た情報はお金以上の価値があるはずです。
このようにAndroidは、Googleのビジネスにとって重要な役割を果たしているのです。
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無料のAndroidから「10兆円」稼ぐGoogleの知略