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講談社は4月10日、コンピューターゲームの歴史を振り返った『ゲームの歴史』全3巻の販売中止と書店からの回収を正式発表した。「事実誤認と情報元が確認できない箇所が多数見つかりました」と理由を説明している。すでに当該書籍を購入した読者に対しては、返品窓口に送付することで返金に応じると告知している。
■書籍『ゲームの歴史』とは?
『ゲームの歴史』は、小説「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」で知られる岩崎夏海さんと、ライターの稲田豊史さんの共著。2022年11月に発売された。版元ドットコムの紹介文には「ゲームはいまや一大エンタテインメント産業となりましたが、その成り立ちを順を追って網羅的に書いたものが本書です」と書かれていた。
書籍の発売後、「事実誤認があるのでは?」という指摘がゲーム業界の関係者らからSNS上で相次いだ。
講談社は4月10日の発表の中で「多くの方々にご指摘いただいた通り、内容に事実誤認と情報元が確認できない箇所が多数見つかりました」と不備を認めた。その上で「編集部による事実関係の確認が不十分だったためにこのような事態となりました」として読者や関係者に謝罪している。
講談社の発表全文は以下の通り。
■『ゲームの歴史』全3巻(1巻:ISBN 978-4-06-529701-8、2巻:ISBN 978-4-06-529702-5、3巻:ISBN 978-4-06-529703-2)の販売中止のお知らせとお詫び
平素より弊社の出版活動にご理解とご協力を賜り、誠にありがとうございます。
弊社より2022年11月に刊行しました『ゲームの歴史』全3巻(岩崎夏海 稲田豊史 著)につきまして、多くの方々にご指摘いただいた通り、内容に事実誤認と情報元が確認できない箇所が多数見つかりました。このため、販売を中止するとともに、書店に対して店頭在庫の早急な返品対応を依頼いたしました。本書は岩崎夏海氏が企画・構成・口述を、稲田豊史氏が文章を担当したものですが、編集部による事実関係の確認が不十分だったためにこのような事態となりました。
ご購入いただいた読者のみなさま、関係者のみなさまに多大なご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。
■すでにご購入された方で、本商品の返品をご希望の方は、現品を送付いただければ返金対応させていただきます。
料金着払いの宅配便で本書をご返送ください。受領後、お送りいただいた方のご住所・お名前宛に消費税込みの料金分の定額小為替証書を簡易書留にてお届けいたします。
<送付先>
〒112-8001
東京都文京区音羽2-12-21
講談社 「ゲームの歴史」返品窓口
電話番号 03-5395-3603
お名前、ご住所、郵便番号、電話番号をご記入の上、送料着払いにてお送りください。
ご返送にあたっては、ゆうパックや宅配便のご利用をお願いします。送付状は複写式ですので、ご記入の際には内容が読み取れるよう、強めにお書きいただけると幸いです。なお、お寄せいただいた個人情報は、本件以外の目的では使用いたしません。
ご不明の点及び、電子書籍ご購入の件でお問い合わせがございましたら、以下までご連絡をお願いいたします。
【読者対応窓口】 game-rekishi@kodansha.co.jp
お手数をおかけしますことを重ねてお詫び申し上げます。
講談社 児童図書出版部
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『ゲームの歴史』全3巻を回収。版元の講談社「内容に事実誤認と情報元が確認できない箇所が多数見つかりました」【声明全文】