【合わせて読みたい】神宮外苑の再開発に“人間の鎖”で抗議。260人が参加し「伐採反対!」
世界的な音楽家の坂本龍一さんが3月28日に死去していたことが分かった。71歳だった。坂本さんが主催する音楽レーベル「commons」の公式Twitterが4月2日に発表した。2020年6月に癌が見つかって以降、闘病生活を続けていた。
— commmons (@commmons) April 2, 2023
美術手帖などによると、坂本さんは1952年、東京都生まれ。東京藝術大学大学院音響研究科の修士課程を修了。1978年には細野晴臣さん、高橋幸宏さんと3人で音楽ユニット「イエロー・マジック・オーケストラ」(YMO)を結成して、テクノポップと呼ばれるジャンルを牽引した。
映画音楽も数多く手がけ、1983年の『戦場のメリークリスマス』では俳優としてもデヴィッド・ボウイさんらと共演。1987年には『ラストエンペラー』で日本人初となるアカデミー賞作曲賞を受賞した。
■亡くなる直前まで反対していた「明治神宮外苑の再開発」とは?
坂本さんは音楽制作すら厳しい健康状態にもかかわらず、3月上旬に東京都の小池百合子知事らに、明治神宮外苑の再開発の見直しを求める手紙を送っていた。
明治神宮外苑で伐採・移植される樹木は、新宿区内だけで3000本を超えるが小池知事は2月に事業を認可。3月22日からは神宮第二球場の解体工事が始まっている。
多くの樹木がなくなるこの再開発には、反対運動が1年以上続いており、経営コンサルタントのロッシェル・カップさんが立ち上げた計画見直しを求める署名には、4月2日現在で約12万人が賛同している。
亡くなった4日後に当たる4月1日には、47NEWSに坂本さんのインタビュー記事が掲載されていた。この中で、坂本さんは再開発に反対する手紙を小池知事らに送ったことについて、以下のように述べていた。
「わたしは現在がんの闘病中で、今は音楽制作を続けるのも難しいほど気力・体力ともに減衰しています。残念ながら手紙を送る以上の発信や行動は難しい状況です。しかし、私のように多少名前が世に知られた者の声ではなく、市民ひとりひとりがこの問題を知り、直視し、将来はどのような姿であってほしいのか、それぞれが声を上げるべきだと思います」
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
坂本龍一さん死去。亡くなる直前まで明治神宮外苑の再開発に反対していた