冬の鍋物には欠かせない野菜、白菜。今の時季は霜をかぶって糖度が上がり甘みが増すうえに、柔らかくて旨みがあるものが出回っています。
最近では白菜は1株単位ではなく、1/4株、1/2株などカットして販売されることが多くなっています。このカット白菜の上手な選び方を、野菜ソムリエプロの吉田謹子さんに伺いました。
カット白菜はおいしいものを選びやすい
昔は白菜と言えば2株をまとめてひもでくくって販売されていることが多い野菜でした。それが最近ではカットされて売られることがほとんどです。
「白菜は外見から中身を見ることができないので、まるごとだと外葉の色が濃くピンとハリがあるもの、どっしりと重いものぐらいしかわかりません。しかしカット白菜だと芯の部分まで見ることができるので、おいしいものを選ぶのはより簡単です。
まず白菜は、緑の外葉に包まれた外側から内側にかけて黄色味が増してきますが、その黄色い部分が多い方が柔らかくて甘みが多いのです。また、葉の間にすき間がなく、固く巻いているものを選びましょう。
次に芯を見ます。芯の切り口が白くみずみずしいものが新鮮な証です。また、カットされているものはすぐわかりますが、芯がすらっと長いものより、ずんぐりしたものの方が甘みが強いと言われています」(吉田さん)
切り口の状態を見て鮮度を知る
その他にもカットものならではの選び方があるそうです。
「カット白菜は切り口の状態を見てください。切り口がみずみずしく真っ白で、かつ断面の中心部が平らなものを選んでください。
白菜はカットされて時間が経つと断面が乾き、中心の根元付近から葉が立ち上がろうとして盛り上がってきます。こういうものは収穫後、カットされてから時間が経過してより古くなっている傾向があります。
また、葉が立ち上がるために葉に貯えられた栄養分を消費しているので、全体的に旨みや甘みが少なくなっています。断面の中心部が平らなものはより鮮度がよいので、こういうものを選びましょう」(吉田さん)
芯をカットすると鮮度長持ち
カット白菜の保存にもポイントがあります。
「カット白菜を買ってきたら、芯をカットするか縦に切れ目を入れておくと、生長が止まって比較的鮮度を保つことができます。ぬれた新聞紙で包んで、できれば立てて野菜室に入れておきましょう。そして使う際には内側から使ってください。
白菜は外側から内側に栄養を送ろうとするので、内側がなくなると送る栄養分が葉に蓄積されたままになるので、旨みが逃げにくくなります」(吉田さん)
今の時季の白菜はビタミンCが豊富で果物のような甘さがあり、生で食べてもおいしく、熱に弱いビタミンCもそのまま摂ることができます。いろいろな食べ方でおいしい白菜を味わいましょう。
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美味しい白菜の選び方がこれだ。切り口の断面、注目するポイントは?