そのサンプルとして75万人分のデータを流出させた。そこにはあらゆる年代にわたる25万人分の
戸籍情報も含まれている。
このサンプルデータは非常に満遍なくランダムなもので、チベット自治区内の人口がまばらな遠隔地を含む
、ほぼすべての県を網羅していた。これらすべての流出情報が、各姓の人口比率において2010年の
人口センサスの情報と一致していた。
サンプリングは完全に均一であるわけではないので、特定の年代の人口を全国的に、正確に特定することは
不可能だ。だが年代分布のパターンは全体的に、これまでの人口センサスと一致している。
このデータからわかるのは、1991年以降の出生数は、私がかつて予測していた以上のスピードで
減少しているということ。そして2004年や2011年に出生数のピークを迎えたなどということは、
ありえないということだ。
つまり中国の実際の人口は、政府公式発表の14.1億人ではなく、私の推定であった12.8億人よりも
さらに少ない可能性がある。さらにここから示唆されるのは、中国の経済・社会・外交・防衛政策は──
アメリカや他国の対中国政策と同様──間違った人口統計データに基づいているということである。
予想もつかないほど急速な高齢化によって中国経済は鈍化し、財源は減少し、政府の借金は増え、
今年の各省政府は公務員の給料とインフラ投資をカットしている。中国の戦略的拡大路線をさせていた
人口基盤は、明らかに過去のものとなったのだ。
中国は国家戦略を調整し直し、西洋諸国との関係改善を模索していくのか。それともロシアにならい、
破れかぶれで世界秩序に攻撃を仕掛けるのか。
前者は中国のみならず、西洋諸国の利益とも明らかに合致している。西洋諸国も高齢化問題に直面しており、
戦略的縮小政策の推進を強いられているのだ。
だが後者を選べば、間違いなく衰退が続くことになるだろう。
https://news.yahoo.co.jp/articles/27d6abae56ae3b81082da926a89c2abbab162128?page=3
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