「もう、1人で歩む必要はありません」。ハリウッドで長年活躍する俳優のナオミ・ワッツが、更年期の症状で悩んだ自身の経験を踏まえ、インスタグラムで力強いメッセージを発信した。
6月8日にインスタグラムを更新し、リラックスしたスタイルに柔らかい表情を浮かべる自身の写真を投稿。「更年期障害という言葉は、あなたを驚かせますか?」と書き出した。
投稿によると、現在53歳の彼女は、30代後半になって家族を作ることを考えるように。その頃、更年期の症状に直面したという。
同年代の友人たちより早く更年期を迎え、誰にどう助けを求めたら良いかがわからなかったことを振り返った。それまでの世代と同じように「女性たちは我慢して対処すべきだという暗黙の了解のようなものがあった」と記した。
だが、2025年には世界で10億人以上が更年期を迎えるとされるデータに触れ、この問題についてもっと取り上げていくべきだと訴えた。
「スティグマをなくし、私たちが感じてきた秘密や恥じる気持ちに対処し、将来の世代のため、より健康的な基盤を作るのを助けましょう」。そう呼びかけ、こう記した。
「年を取ることは恩恵であり、積み重ねてきた経験を誇りに思う時です」「チェンジメーカーの世代の一員であることはエキサイティングなことです。もう、1人で歩む必要はありません」
投稿には、「賛同します」「会話を始めよう」などと共感する声が寄せられている。
日常や仕事への影響、明らかに
更年期障害は主に40代以降の更年期に生じる心身の不調などの症状で、ほてりやめまい、気分の落ち込みといったものがある。
日本国内でも近年、日常生活や仕事に与える影響について着目される機会が増えてきた。厚生労働省も2022年度、初めての実態調査に乗り出すことが報じられている。
NHKや労働政策研究・研修機構など複数団体が共同で企画した2021年7月の調査によると、仕事にさまざまなマイナスの影響があることが明らかになった。
過去3年以内に更年期症状を経験した人のうち、治療の必要があるとみられる男女およそ5300人(女性4296人・男性1038人)を対象にした調査で、「仕事を辞めた」「労働時間や業務量が減った」など雇用や収入に影響があった人は女性で15.3%、男性で20.5%に上ったという。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
更年期障害「1人で歩む必要ない」。自身の経験つづったナオミ・ワッツの投稿に反響