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賃金が上がらず、物価高が重荷に。各党の政策は?【参院選2022】

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7月10日に投開票を迎える参院選。賃上げと物価高への対応が争点の1つになっている。

前回の2019年7月の参院選から、私たちの暮らしは良くなったのか。

この間、消費税率10%への引き上げや円安の進行による物価高などが私たちの生活に重くのしかかってきた。

厚生労働省の賃金構造基本統計調査によると、2021年のフルタイム労働者の残業代などを除く平均月給は30万7400円。01年の平均月給は30万5800円で、約20年間ほぼ横ばいが続いている。

安倍晋三元首相の経済政策「アベノミクス」で円安・株高は進み、資産を持つ富裕層は潤ったが、労働者の平均賃金は上がらなかった。

国際比較でみると…

主要国の平均賃金(年収)の推移(※2022年6月に抽出したデータより1ドル=120円で計算)主要国の平均賃金(年収)の推移(※2022年6月に抽出したデータより1ドル=120円で計算)

また、  経済協力開発機構(OECD)の統計をみると、日本の2021年の平均賃金(年収)は約444万円。

アメリカは日本の約1.8倍、ドイツは日本の約1.4倍の水準だ。

日本の平均賃金は、バブル経済崩壊後の「失われた30年」で、韓国に抜かれ、各国との差も広がった。

選挙期間中にも、暮らしに不可欠な食料品などの値段が上がっている。生活が苦しくなっている有権者の声はどのくらい政治に届いているだろうか。

各党の具体的な政策は以下の通り。

【自民】

25年ぶりの本格的な賃金増時代を創る

自民党は令和4年参議院選挙公約で「“強い経済”と“豊かさを実感できる社会”を創る」と説明。

「人への投資を促進し、25年ぶりの本格的な賃金増時代を創る。同一労働同一賃金、男女間賃金格差解消、最低賃金引上げ、賃上げ税制、取引関係の適正化、公的価格の見直し、非財務情報の開示などを進める」としている。

【立憲】

税率5%への時限的な消費税減税を実施

立憲民主党は政策集2022で、コロナ禍や物価⾼騰によって国⺠⽣活や国内産業に甚⼤な痛みが⽣じていることを踏まえ「税率5%への時限的な消費税減税を実施する」と明記。

⾮正規雇⽤の正規化や同⼀価値労働同⼀賃⾦の実現などを訴えているほか、「時給1500円を将来的な⽬標に、中⼩零細企業を中⼼に公的助成をしながら、最低賃⾦を段階的に引き上げる」としている。

【公明】

第三者委が賃上げ水準の目安を提示

公明党は参院選政策集で、持続的な賃上げや多様な働き方などに向けて、学者やエコノミストを中心とする中立的な第三者委員会を設置し、適正な賃上げ水準の目安を明示すると説明。

また、「中小・小規模事業者の賃上げを支援する補助金の拡充や、賃上げをした企業への税制支援を進めるとともに、最低賃金を着実に引き上げる」と訴えている。

【維新】

消費税の軽減税率8%→3%で物価高に対応

日本維新の会は「2022 政策パンフレット」の中で、消費税の軽減税率を現行の8%から段階的に3%(状況により0%)に引き下げ、現下の物価高騰に対応すると主張。

「その後は消費税本体を2年を目安に5%に引き下げ、日本経済の長期低迷とコロナ禍を打破する」と訴えている。

【国民】

「人への投資」倍増で給料を上げる

国民民主党は政策パンフレットで「給料を上げる。国を守る」をスローガンに掲げ、賃上げに重点を置いている。

具体的には、給料や人材育成など「人への投資」を増やした企業を評価する会計制度を導入すると明記。「最低賃金を引き上げ、『全国どこでも時給1150円以上』を早期に実現する」と訴えている。

【共産】

大企業への内部留保課税で賃上げ促進

日本共産党は2022年参議院選挙政策の中で「日本は世界でも異常な『賃金が上がらない国』だ。実質賃金は1997年から2021年に平均で年収61万円も減った」と指摘。

その上で「大企業の内部留保への適正な課税で、賃上げと『グリーン投資』を促進する」と訴えている。

【れいわ】

消費税廃止で景気回復へ

れいわ新選組は参議院選挙2022緊急政策の中で「消費税は廃止で景気回復へ」と訴えている。

「悪い物価上昇が収まるまで、春夏秋冬、季節ごとに、10万円の一律現金給付を行う」と明記しているほか、「中小零細企業に対して国が賃上げ分を補償。企業には補助金や社会保険料の事業主負担分の減免などという手法を組み合わせながら、賃上げ分を事実上補填していく」と説明している。

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賃金が上がらず、物価高が重荷に。各党の政策は?【参院選2022】

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