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ノーメイクだと仕事にやる気があるように見えないの――?
アメリカ・ニューヨーク州に住むメリッサー・ウィーバーさんは3月16日、面接の不採用理由を説明した動画をTikTokに投稿し、意見を求めた。
求職活動中のウィーバーさんは3月にテック企業の人事担当部長職の面接を受けたものの、次のステップに進めなかったという。
ウィーバーさんは「面接はとてもうまくいった」と述べ、不採用の経緯を次のように説明した。
「質問にはうまく回答できました。以前に採用の仕事をしていたので、面接のことはわかっています。私の経歴と経験は、募集していた職が求めるものと完璧に一致していました」
面接は予定時間の30分を10分延長して終了し、ウィーバーさんは「うまくいった」と感じたという。しかし送られてきたのは不採用のメールだった。
ウィーバーさんはがっかりすると同時に理由を知りたいと思い、滅多にしないというフィードバックを人事担当者に求めた。
ウィーバーさんは「担当者は、私の経歴と経験は会社が求めるものと一致しており、個人的な目標や価値観も会社と同じだとメールで説明しました」と述べている。
問題になったのは「身だしなみ」だった。
「彼女は、職のレベルを考慮した時に、私の面接時の身だしなみに十分な努力が見られないことを懸念していました」
「受けたのは人事担当部長のポジションです。私は髪をセットして、きちんとしたトップスとジャケットを着て、イヤリングをつけていました。ただ、唇にリップクリームをつけただけでした。普段メイクをほとんどしないのでノーメイクでした」
ウィーバーさんは動画の最後で「女性が面接や職場で化粧をしないと、仕事への最大限の努力や注力がないように見えるのでしょうか」と問いかけている。
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ウィーバーさんの投稿は反響を呼び、5000以上のコメントが寄せられている。
コメントでは多くの人が「見た目で採用しないというのは、差別に感じられる」「男性ならそんなこと言われない」「全従業員に同じ努力を求めているのだろうか?それとも一つのジェンダーにだけ?」など、性別による異なる扱いを疑問視している。
中には「私は薄化粧で会社に行ったらストレスを感じているようだと言われ、濃いメイクにした途端に仕事ができる人のように扱われた。やっている仕事の内容は変わらないのに」という自らの経験を投稿している人もいる。
ウィーバーさんは「2024年になってもこのような扱いをされることにショックを受けた」とビジネスインサイダーの取材で語っている。
「私はこの会社への熱意があったし、仕事に向いていると思っていました。その他のことをきちんとしていたので、担当者が懸念したのは私が化粧をしていなかったことだとしか思えません。化粧をしていないから資格の上で劣っているとか、仕事に対する熱意を感じなかったという話を聞いて、ただ困惑しました」
ウィーバーさんは、メイクをしない理由として、化粧品が高価であることや、化粧にあまり興味がなくスキンケアを重視したいことなどを挙げている。
また、女性だけが化粧で仕事への適格性を見定められるのは問題だとも述べている。
「化粧をする、しないは女性だけに求められるものです。男性はファンデーションやコントゥアを期待されていません。どちらか一つの性別だけに求められるものが、職業に影響を与えるのは良くないと思います」
ウィーバーさんは、その後に投稿した動画で、休職活動への悪影響を避けたいので会社名を出すのは控えたいと説明している。
また、コメントした多く人々への感謝を表明し、「今回のことが、職場でメイクをしている/していない女性に向けられるアンコンシャスバイアス(無意識の偏見)についての会話を生み出してくれていれば嬉しい」と述べている。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
ノーメイクで受けた面接が不採用に。米求職者の投稿に反響「男性なら言われない」