今年は、すでに東北から九州でスギ花粉の本格的な飛散シーズンに突入しています。
花粉対策をしっかりしたいものですが、見落としがちなのが髪の毛だといいます。詳しく教えていただきましょう。
飛散している花粉は髪にもつく
冬から春に移り変わるこの時期は花粉の飛散がピークを迎えます。できるだけ花粉にさらされることは避けたいものですが、注意したいのは外出時に飛散している花粉だけでなく、室内に持ち込まれる花粉です。
「花粉対策では、できるだけ室内に花粉を持ち込まないことが鉄則です。窓や玄関ドアなどからの流入はもちろんですが、洗濯物や衣類、髪に付着して家の中に持ち込まれる花粉もあります」と、花王コンシューマーインテリジェンス室の福地さんはいいます。
そして、対策をしていないことが多いのは髪の毛だというのです。
「花王で外出時の花粉対策についてアンケートを行ったところ、花粉の付着が気になるところとして『髪』を挙げた人は『ジャケット・上着』と同程度だったにも関わらず、対策はそれほどしていないという結果となったのです。
空気中に飛散している花粉は、衣類同様に髪にも付着します。しかも、衣類の素材によっては、髪の毛の方が付着量は多くなります。花王の行った実験からは、髪はウール並み、ポリエステルと比べると付着量が多めなことがわかります。花粉対策のためには、髪の毛にも気を付けることが大切です」(福地さん)
髪に“付着させない”“除去する”
髪の花粉対策は、何が効果的なのでしょうか。
「花粉の付着量は、一般的にはロングヘアの方がショートヘアよりも総付着量は増えます。また髪の表面には頭皮から分泌された皮脂が付着していて、この皮脂も花粉が付着しやすく、花粉のつきやすさに影響しているようです。
髪に花粉が付着しにくくするためには、ロングヘアの人は髪をまとめます。ショートヘアでも花粉は付着するので、ヘアスタイルに関わらず帽子をかぶるのはおすすめです。髪に花粉やほこりがつきにくくなるシャンプーを使うのもいいでしょう」(福地さん)
「花粉対策の大きなポイントは『持ち込まない』『除去する』の2つです。
家に入る前には、手やブラシで髪や衣服を払って、できるだけ花粉を持ち込まないようにしましょう。表面を撫でるように払います。順序は上から下へ、髪を払ってから上着やジャケットです。
髪に多少の花粉は残ってしまうので、できれば早めに髪を洗うといいですね」(福地さん)
花粉症があると春がつらいものとなってしまいます。少しでも症状を軽くするために、できることから対策していきましょう。
取材協力
花王株式会社(https://www.kao.com/jp/)
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