2022年2月、ロシアはウクライナに侵攻しました。ウクライナはアメリカなどから支援を受けロシアに反撃しています。しかし、ロシアに勝ちきることができず、現在の戦況は「膠着状態」です。
なぜ、ウクライナは世界中から支援を受けているにもかかわらず、ロシアを圧倒できないのでしょうか?その理由について、海外YouTubeチャンネル「CBC News」が解説しています。
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ウクライナの反撃がうまくいかない理由
2月の開戦後、ロシアはすぐにウクライナの首都であるキーウを攻撃します。しかし、ウクライナも反撃を行い4月にキーウを解放します。その後もウクライナは反撃を行いますが、戦況は一進一退となり膠着状態となっていきます。
ウクライナが苦戦しているのが、ロシアの「弾性防御」という戦術です。
弾性防御とは、第一次世界大戦時から利用されている戦術です。この戦術の特徴は複数の防衛線があることです。
複数の防衛戦があることによって全体的な厚みがでます。そのため敵の攻撃を受けた際、後退しながら上手く吸収し、停止させることができます。また、後退するときに地雷や砲撃やドローンで攻撃をすることも可能です。そして態勢を整えて後退した防衛線を押し上げます。
さらに戦車の進行を妨害する「対戦車塹壕」や、効率的に砲兵支援を行える「防衛塹壕」なども作っています。
このような戦い方はウクライナを消耗させるのに効果的です。
また、両国の戦力が均衡している点も、ウクライナにとっては厳しい部分です。戦争で使用される戦車、大砲、無人偵察機、銃は双方が使用しています。そのためウクライナの攻撃力では、ロシアと争っても膠着状態になってしまいます。
膠着状態を打開するためには技術的な飛躍が必要です。しかし、ウクライナを支援している国々は、これまで以上の支援には積極的ではありません。
そのため、この戦いは消耗戦になると予想されますが、その場合、人口が3倍、経済規模が10倍のロシアが有利になる可能性が高いと考えられています。そのため、ウクライナはロシアに勝利するために、より広範な支援を必要としているのです。
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ロシアの「弾性防御」戦術にウクライナが苦戦する理由