梅雨明けはいつになるか、この先の雨はどうなるのか解説します。
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夏の太平洋高気圧は張り出しが弱い
多くの年では、太平洋高気圧が日本の南東側から本州付近への張り出しを強め、梅雨前線が北上することで梅雨明けとなります。
一方で21日は、梅雨前線が本州の南にまで南下していて、移動性高気圧に覆われることで本州付近は晴天となっています。梅雨前線は明日かけて本州の南に停滞する予想で、その後は一旦不明瞭となり、来週になると再び日本海で明瞭になることが予想されています。
このため、北陸・東海・近畿・中国・四国地方ではこの先は前線の影響を受ける日が少ないため、まだ夏の太平洋高気圧に覆われていない段階で梅雨明けとなりました。
一方、九州では21日も前線の影響で曇っているうえに、来週も再び前線の影響を受けることが予想されるため、梅雨明けの発表はまだありません。梅雨明けは来週後半以降になりそうです。
関東甲信地方や東北南部では20日から大気の状態が不安定で、雨の降っているところがあるため発表が見送られているものと考えられます。早ければ今週末の晴天で梅雨明けになるかもしれませんが、来週も湿った空気の影響で曇りや雨の日がある予想のため、気象台は最新の予報を考慮して判断をすることになりそうです。
東北北部でも今週末は晴れるところが多くなりますが、来週は湿った空気や前線の影響を受ける可能性があり、梅雨明けの判断が難しい状況になりそうです。
» 各地の梅雨入り・梅雨明け日
九州は長い梅雨に
関東甲信〜九州の各地では7月中旬のうちに梅雨明けの平年日を迎えます。既にこの期日を過ぎているため、平年よりも遅い梅雨明けになっています。西日本では梅雨入りの時期が早かったため、今年は長い梅雨といえそうです。
また、日本付近の天候は8月上旬頃に夏の盛りを迎えるため、その頃まで曇りや雨の日が続いてしまうと、その後やってくる秋雨の季節との区別ができなくなってしまいます。8月7日前後の「立秋」の頃までに梅雨明けを判断できない場合、「梅雨明けを特定しない」として統計記録されます。昨年は北陸・東北で梅雨明けを特定出来ませんでいたが、今年もどうなるかわかりません。
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梅雨入り・梅雨明けの発表は速報値 秋に見直されることも
梅雨は大雨による災害が発生しやすい時期であり社会的関心が高いことから、気象庁では現在までの天候経過と1週間先までの見通しをもとに、速報的に「梅雨入り」「梅雨明け」の発表を行っています。
あくまで予報を用いた速報であるため、平年値等の統計に用いられる確定値は、実際の天候経過を考慮して秋になってから更新されることがあります。
昨年も梅雨入り・梅雨明けの期日は秋になってから大幅に見直しがなされ、20日間以上もの大修正となった地域もありました。
» 関連記事(昨年)関東などの梅雨明けが1か月遅く修正 気象庁が過去にない大幅見直し
梅雨入り・梅雨明けの発表で用いられる地域区分
【沖縄地方】
沖縄県
【奄美地方】
鹿児島県(奄美市、大島郡、十島村)
【九州南部】
宮崎県、鹿児島県(薩摩地方、大隅地方、種子島・屋久島地方)
【九州北部地方(山口県を含む)】
山口県、福岡県、大分県、佐賀県、長崎県、熊本県
【四国地方】
香川県、愛媛県、徳島県、高知県
【中国地方】
鳥取県、島根県、岡山県、広島県
【近畿地方】
京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、滋賀県、和歌山県
【東海地方】
静岡県、岐阜県、三重県、愛知県
【関東甲信地方】
東京都、栃木県、群馬県、埼玉県、茨城県、千葉県、神奈川県、長野県、山梨県
【北陸地方】
新潟県、富山県、石川県、福井県
【東北南部】
山形県、宮城県、福島県
【東北北部】
青森県、秋田県、岩手県
※北海道は梅雨前線の影響が明瞭にならないため、気象庁の発表対象外です。
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東京の梅雨明けはいつ?平年よりも遅れる。関東甲信や九州などの梅雨明けは?