ロシアのプーチン大統領は16日、北西部サンクトペテルブルクで開かれた国際経済フォーラムの全体会合で演説した。ウクライナ侵攻開始後にロシアから撤退した日本を含む外国企業について、復帰の道を「閉ざさない」と表明。一方、自国企業による代替が進んでいるとも述べ、外国企業との競争は恐れないと強気の姿勢を示した。
ウクライナ軍、大規模反攻の初期段階 米シンクタンク分析サンクトペテルブルクは18世紀に「西欧に開かれた窓」として建設され、プーチン氏の故郷でもあるロシア第2の都市。フォーラムは毎年開催されているが、侵攻下で2回目となった今年も昨年と同様、参加する外国首脳は少なく、ロシアの孤立が浮き彫りとなった。
全体会合のパネリストは、プーチン氏のほかはアルジェリアのテブン大統領のみ。プーチン政権としては、中立的な新興・途上国「グローバルサウス」の一角の首脳を取り込むことで、西側諸国に対抗する構えとみられる。
昨年の全体会合も、出席した首脳はプーチン氏とカザフスタンのトカエフ大統領の2人だけ。トカエフ氏はロシア占領下のウクライナ東部ドンバス地方の分離独立を「認めない」と異を唱え、プーチン氏に冷や水を浴びせた。中国の習近平国家主席はビデオメッセージを寄せた。
フォーラムは「ロシア版ダボス会議」と呼ばれたが、今回は対ロ制裁を理由に「非友好国」の記者を排除。5月の対ドイツ戦勝記念日に、外国メディアの取材を制限したのと同様の対応を取った。ペスコフ大統領報道官は「西側に真実を伝えようとする姿勢が見られない間は、彼らと話さない」と明言している。
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