冬は温かい飲み物や食べ物が欲しくなるため、電子レンジの出番も多いのではないでしょうか。そこで気になる庫内の汚れ、どう掃除していますか?
全国で家事代行サービスなどを展開するカジタク・サプライヤチームの鈴木健吾さんに、電子レンジの頑固な汚れの掃除方法について伺いました。
雑菌で悪臭が発生
電子レンジの庫内の汚れの主な原因は、調理する食品の中に含まれるたんぱく質や糖分、油分の飛び散りによるものです。そのほかにも食品を温めるときに発生した水蒸気が固まってできた水アカや、こぼれ落ちた食品のカスも付着しがちです。
電子レンジの汚れは、どんな悪影響を生じさせるのでしょうか。
「電子レンジの庫内の汚れを放置したままだと、さまざまなデメリットが生じます。飛び散った汚れの成分は使用するたびに温められて、こびり付いてますます取れにくくなります。食品のカスも取り除かないままに電子レンジの使用を続けると、内部の焦げつきの原因になってしまいます。
それだけではありません。汚れは雑菌が発生する元となり、使うたびにレンジの中に悪臭が漂うようになります。さらに汚れは食品を温めるための電磁波をさえぎり、加熱効果を低下させてしまいます。無駄な電力の消費が重なれば電気代も高くなり、省エネに逆行することにもなるのです」(鈴木さん)
汚れの放置は最悪の場合、電子レンジの故障の原因になることもあるそうです。
温めて放置したら拭き取るだけ
電子レンジの汚れを除去しようとして、誤ったタイプの洗剤を選んだり、大量に使用したりすると、食品に洗剤のにおいが付いたり、庫内の塗装が色落ちしたりしてしまう可能性があります。
食品と電子レンジのどちらにも悪影響を与えず、簡単にできるのが、酢やクエン酸、重曹を使った掃除方法だそうです。鈴木さんによると、酢の場合の手順は次のとおりです。
「酢を含んだ蒸気が電子レンジ全体に広がり、温かさもあってこびり付いた汚れもはがれやすくなります。庫内の空気がやや酸性に傾くので、カルシウムやミネラルなどのかっちり固まりがちなアルカリ性の汚れをはがれやすくしてくれます。
クエン酸と重曹も、同じタイプの汚れ除去に大きな効果を発揮します。使い方は酢とまったく同じですが、水200CCあたりクエン酸は粉末小さじ2〜4杯。重曹は小さじ1~2杯が適量です。重曹の場合は60分ほど放置してください。
放置した後、冷えた水溶液にふきんやキッチンペーパーを浸して、庫内を隅々まで拭きあげれば、掃除は終了です」(鈴木さん)
酢を使うと独特のにおいが気になりますが、一日程度レンジの扉を開いたままにして、風通しをよくしておけばにおいは消えます。 どうしても酢のにおいが苦手なら、においが弱いクエン酸や重曹での掃除がおすすめだそうです。
汚れたらすぐ掃除が理想
ウェザーニュースで電子レンジの掃除頻度についてアンケート調査を行ったところ、最も多かったのが「目立ってきたら」で全体の75%の割合を占めました(2022年2月17〜18日実施、8770人回答)。
一方で「使うたびに」や「毎週定期的に」はそれぞれ8%ずつと少数派。「掃除したことがない」という人も9%いました。
電子レンジの掃除頻度は 「汚れたらすぐ掃除する」のが理想ですが、「使うたびに掃除するのが難しい場合は、1週間に1度でも掃除する」。電子レンジをキレイに保つには「容器にラップをかけ、ふたをした状態にして食品の飛び散りを防ぐことがポイント」と、鈴木さんは言います。
「電子レンジがターンテーブルを外せるタイプなら取り外して、食器洗い用の中性洗剤でていねいに洗うと効果的です。
食品を入れた容器にラップをする場合、しっかり密着させると吹きこぼれることがありますので注意してください。蒸気が逃げるように一部を開けておくか、ラップの表面に小さな穴を開けるといいでしょう」(鈴木さん)
電子レンジは、少しの手間でキレイに保つことができます。自宅で過ごす時間が多くなっているこの時期、温かな食べ物で健やかにすごしましょう。
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