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アメリカ・ネブラスカ州で11月8日、最低賃金を15 ドルに引き上げる住民投票が賛成多数で承認された。
同州の最低時給は現在9ドル(約1300円)だが、2023年1月から1年ごとに1.5ドルずつ引き上げ、最終的に2026年1月に15ドル(約2180円)にする。その後はインフレ指数にあわせて毎年調整される。
きっかけになった「Fight for (15 ドルのための闘い)」
アメリカでは、連邦が定める最低時給はわずか7.25ドル(約1053円)。ほとんどの州が独自に最低賃金を定めており、その多くが連邦の最低賃金より高いが、同額の州もある。
ネブラスカ州で、最後に最低賃金の引き上げが承認されたのは2014年だ。今回提案者たちは、登録有権者7%の署名を集めて住民投票を実現させた。
最低時給15ドル引き上げのきっかけになったのは、2012年にファストフード業界の従業員らが始めたキャンペーン「Fight for $15(15 ドルのための闘い)」だ。
この運動は、コンビニや空港など様々な職種に拡大し、カリフォルニアやニューヨーク、コネチカット、フロリダ、イリノイなど複数の州で、法案可決や住民投票で最低賃金15ドルが実現した。
シンクタンク「経済政策研究所」は、今回の最低時給の引き上げで影響を受けるのは、ネブラスカ州の労働者の約17%にあたる15万人だろうと見積もっている。
アメリカではコロナ禍から働き手が戻らず、人手不足が続いている。多くの雇用主がすでに賃金の引き上げを余儀なくされていることが、影響を緩和した可能性がある。
また、反対派からは「引き上げは倒産や人員削減、物価上昇を招く」と懸念する声も上がっている。
しかし、キャンペーンマネージャーのケイト・ウルフさんは、最低賃金の引き上げは、州の労働者の多くにとって重要だと考えている。
「ネブラスカの人々は勤勉に働くことに敬意と報酬を支払います」「その勤勉に働く人たちは、少しの助けを必要としているのです」とネブラスカ・パブリック・メディアに語っている。
ハフポストUS版の記事を翻訳・加筆しました。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
最低時給を9ドル→15ドルへ。ネブラスカ州が住民投票で勝ち取る