傘をさしていても、気づいたら肩や足元がビッショリ濡れていた、という経験はありませんか。もしかしたら傘を上手に使えていないかもしれません。
ウェザーニュースで、「傘をさすのうまい?」というアンケート調査を実施したところ、「下手だと思っている」と答えた人の割合が54%で、「上手いと思っている」よりも多い結果となりました。
下手だと思っている人のコメントを見ると、やはり、足元や身体、カバンなどの荷物が濡れて困っている人が多いようです。
濡れにくくなるためには、自分の身体に合った傘の大きさを知ることが大切ですが、それに加えて傘の持ち方を工夫すると、より雨に濡れにくくなることをご存知でしょうか。
傘専門のオンラインショップ「心斎橋みや竹」(大阪市)に、濡れにくくなる傘の持ち方を伺いました。
ワンランク上のサイズ感が得られる持ち方とは?
傘は中棒(シャフト)を垂直に立て、頭上に高く掲げて持つものと思いがちです。そうではなく、雨に濡れにくくなる持ち方があるのですか?
「傘を頭の上方に掲げて高い位置で持つのは“ハイポジション”という持ち方です。こうすると視野は広く保てますが、吹き降りのときは濡れやすく、腕も疲れます。
一方、肩や脇のあたりに傘の中棒を軽く当て、頭が半分隠れるくらいまで下げて持つのが“ローポジション”です。視野がやや遮(さえぎ)られて暗さを感じますが、傘が体に近い分カバー範囲が広がり、体が濡れにくくなります。
普段“ハイポジション”で持つ人は、“ローポジション”も試してみてください。ワンランク上のサイズ感が得られ、お手持ちの傘のパフォーマンスが向上することでしょう」(心斎橋みや竹)
折畳み傘の場合はどうですか?
「折畳み傘は受け骨が小さいので、頭を深く中に入れ込む“ローポジション”がとりやすい構造になっています。長傘より差し渡し(実効直径)が小さいため濡れやすいと思われがちですが、“ローポジション”をとることで小さいという欠点をカバーできます」(心斎橋みや竹)
荷物もカバーする「クロス持ち」
ほかにも、雨に濡れにくくなる賢い持ち方がありますか?
「多くの人は、傘の下の空間を半分ほどしか使っていません。これは、傘をさす姿をショーウィンドウなどに映して正面から見てみるとよくわかります。右手で傘を持つ人は右肩の前に傘を立て、左手で傘を持つ人は左肩の前に傘を立てていませんか? これは“ノーマル持ち”という持ち方です。
“ノーマル持ち”では傘の下の空間を半分ほどしか使えないので傘を持っていない方の肩などが濡れやすくなります。
そのため、右手で傘を持つ人は左腕側に傘を持ってきてください(左手で傘を持つ人は右腕側に傘を持ってくる)。これを“クロス持ち”といいます。
私たちは、傘を持っていない手で荷物を提げている場合がほとんどです。“クロス持ち”にするとその荷物や肩が濡れにくくなり、傘の下の空間をバランス良く有効活用できるようになります」(心斎橋みや竹)
今年は記録を更新するほど早く梅雨が明けましたが、最近は毎日のように雨に悩まされる日々が続いています。雨に濡れにくくなる傘の持ち方を、しっかり覚えておきたいものです。
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知ってる?「傘」の賢い持ち方。ちょっとの工夫で、こんなに濡れにくい