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「アフリカの日」に考える、アフリカと気候危機。「日本は先進国の責任を」環境NGOなど声明

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ナイジェリアで、気候変動に対する行動を求めてデモ行進する人たち(2021年9月24日撮影)ナイジェリアで、気候変動に対する行動を求めてデモ行進する人たち(2021年9月24日撮影)

5月25日は「アフリカの日(アフリカデー)」。

アフリカの国々が加盟する地域機関「アフリカ連合(AU)」の前身である「アフリカ統一機構(OAU)」が1963年5月25日に設立されたことを記念して、国連はアフリカデー(Africa Day)と定めた

日本とアフリカといえば、1993年に立ち上げられた「TICAD(アフリカ開発会議)」をはじめ、アフリカの開発支援から経済協力まで官民を挙げて関係強化を進めてきた。

一方で、世界規模の課題である気候変動は、アフリカにおいても大きな社会課題の一つとなっている。

このアフリカの日に合わせて、国際環境NGO「350Japan」とNPO法人「アフリカ日本協議会」が共同声明を発出した。

声明では、「アフリカ各地で山火事の頻発や干ばつ、サバクトビバッタの大発生が飢餓や栄養不足に深刻な影響を与えています」とし、アフリカにおける気候変動問題の顕在化を指摘。2020年のサバクトビバッタの大発生は、サイクロンによる大雨がバッタの産卵に適した環境を作り出し、群れが膨れ上がったことが原因とされ、インド洋の海水温上昇が周辺地域の異常気象につながっているという指摘もある

サバクトビバッタの群れを農作物から追い払おうとするケニアの少年(2020年1月24日撮影)サバクトビバッタの群れを農作物から追い払おうとするケニアの少年(2020年1月24日撮影)

その上で、声明では「現在進行している気候変動の大部分は、日本を含む先進国における化石燃料の大量消費によって引き起こされてきました」と訴え、日本政府や日本企業に対しさらなる行動をとるよう求めた。

再生可能エネルギーの導入や化石燃料事業の中止を求めて活動するアフリカの人々に連帯を示すことに加え、以下の具体的な行動を求めている。

・気候変動や人権状況の悪化につながるアフリカでの化石燃料開発プロジェクトや大規模農業開発計画への加担をやめること。

世界最大の原油輸送パイプライン計画である「東アフリカ原油パイプライン(EACOP)」には三井住友銀行も関与し、「アフリカ内外で強い批判の声があがっている」と指摘。さらに、モザンビークにおける天然ガス開発事業には国際協力銀行(JBIC)や三井物産なども関与している、とした。

・先進国の責任として、アフリカにおける気候変動の適応策、クリーンエネルギーへの転換、気候災害の対応に関する支援を強化すること。

アフリカにおける先進国企業の事業には巨額の公的支援や民間投資がなされる一方、「脆弱な状況に置かれた人々への支援は不十分なままだ」と指摘した。

・アフリカにおける気候変動の被害と日本における温室効果ガス排出がつながっていることを認識し、日本における気候変動対策の強化を急ぐこと。

パリ協定で約束された目標に整合するよう、温室効果ガス排出削減目標のさらなる引き上げや、環境破壊的でない再生可能エネルギーへの公正な移行などを求め、「日本の金融機関および機関投資家は、化石燃料への資金の流れを止めなければなりません」と訴えた。

アフリカNGO「先進国は公平な負担を」 

国際環境NGO「350.orgアフリカ」の地域ディレクターのランドリー・ニンテレッツ氏はハフポスト日本版に対し、コメントを寄せた。

ーー気候変動に対処するため、アフリカの人々は日本を含む先進国に何を求めていますか?

アフリカ諸国は、気候変動の壊滅的な影響に対して最も脆弱な国です。アフリカは世界の温室効果ガス排出量が最も少ないにもかかわらず、気候変動の影響から不相応に苦しめられています。

気候変動の課題に対する回復力を高めるための緩和策や適応策を実施するためには、アフリカ諸国をはじめとする途上国が先進国から資金的な支援を受けることが必要です。

先進国は過去に、年間最大1000億ドルの気候変動関連資金を約束しましたが、これらの約束はまだ達成されていません。気候変動適応策への資金倍増を早急に実現し、適応策が気候変動資金に割り当てられた公的資金の少なくとも50%を受け取るようにするとともに、アフリカ諸国の気候変動への耐性を高めるための支援や技術移転を拡大する必要があります。

緩和の面では、歴史的に最も排出量に貢献してきた富裕国が、今日、最も高い資金力をもって、排出量のギャップを迅速かつ緊急に解消するために、公平な負担をする必要がある。それは、彼らが尊重しなければならない、譲れない責任です。

ーー特に、日本企業にはどのような行動を期待しますか?

東アフリカ原油パイプライン(EACOP)を支援している三井住友銀行のような銀行には、このプロジェクトを支援しないことを約束してもらうよう求めています。このプロジェクトは、ウガンダとタンザニアのコミュニティとその生活に大きな脅威を与え、環境と生態系に壊滅的な影響を与えるでしょう。

この数週間で、金融機関はこのプロジェクトと距離を置き、このプロジェクトが環境的に無責任であるだけでなく、経済的にも容認できないことを証明しています。

EACOPのようなプロジェクトを支援することは、気候危機を煽ることに等しい。私たちは、このプロジェクトに関連する銀行や保険会社が、アフリカの人々と環境のために最善の決断を下すこと、アフリカを化石燃料依存に陥れるのではなく、アフリカのグリーンエネルギーへの移行を支援する決断を下すことを求めています。

日本の金融機関は、再生可能エネルギー分野への投資を優先し、気候変動とその影響に対処するために現場で活動している地域団体に積極的に資金を提供すべきです。

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オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
「アフリカの日」に考える、アフリカと気候危機。「日本は先進国の責任を」環境NGOなど声明

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