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「若者代表」と見られる違和感。23歳、アクティビストの私が、メディアの社外編集委員になった理由。

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筆者

こんにちは。能條桃子と申します。

この度、ハフポスト日本版のU30社外編集委員に就任させて頂くことになりました。

私はこれまで一般社団法人「NO YOUTH NO JAPAN」の代表として、そしてアクティビストとして、若い世代の政治参加やジェンダー、気候危機の問題などに取り組んできました。

そんな私がU30社外編集委員としてメディアの内側に入ることを決めたのは、私自身が活動を続ける中で感じてきたメディアに対する問題意識をハフポストの皆さんと共有し、新しい解決策を一緒につくっていきたいと思ったからです。

 

メディアの中に「若者」の声を

「若者が声を届け、その声が響く社会をつくる」

NO YOUTH NO JAPANではこう掲げていますが、私がこの活動を始めた根底には、「世代間の格差」が深刻だという問題意識があります。

例えば20代後半の可処分所得は353万円(1996年)から271万円(2019年)に、この20年で5分の1(約23%)も減少しています。また、若い世代の中で関心が高いジェンダー平等・気候変動・学費・子育て政策といった課題に焦点が当てられないことへのむずがゆさも感じてきました。

この原因の一つとして、社会で若い世代は人口のなかで少数派かつ投票率も低く、若い世代に向けた政策がの優先順位が低いことが考えられます。

国勢調査によると、50年前、今の70代が20代の頃、有権者の約3割は20代でした。それが30年前、今の50代が20代の頃には19%に下がり、現在(2019年時点)、18歳選挙権が実現し対象年齢が増えても、10代・20代が占める割合は13%となっています。

※2019年のみ、2016年より18歳選挙権が実現したため、18歳・19歳を有権者人口に含めています。

深刻な少子高齢社会の中で政治家の年齢も高齢化し、シルバーデモクラシーとも言われる現在の日本。人口が少ない若い世代の声や子育て世代の声を社会としてどう拾うのかは、とても重要な問いであると思います。

 

メディアとU30の距離、どう縮めるか

私が創設代表を務めるNO YOUTH NO JAPANでは、U30世代に向けてU30世代の目線で発信を行うInstagramメディアを従来のメディアとは違うアプローチで運営しています。

ニュースや政治についての情報がなかなか若い世代に届かないと言われている中で、どのようにすれば若い世代の投票率が上がるのか、社会課題や政治について話しやすい、行動しやすい社会になるのか。Instagramとデザインを切り口にインフォグラフィックを使った社会課題の発信を行ったり、政治家とのインスタライブなど政治側にも変わってもらう努力を求めたりしながら、試行錯誤してきました。

若い世代に届くメディアのあり方を考えた時、デザイン・ツールなど見た目や媒体の問題もありますが、同時に、中身がU30の課題設定に沿った報道も重要です。

例えば、NO YOUTH NO JAPANのU30世代を中心としたフォロワー6万人にアンケートを取ると、選挙で注目したいこと・政治に求めていることとして「ジェンダー平等」「同性婚の実現などLGBTQ+の権利」「学費」「子育て政策」「ケアワーカーの賃金」「先生の働き方」「気候変動対策」「メンタルヘルス」「移民・難民」「入管収容の問題」といったイシューや、漠然とした将来不安、子どもを育てることへの不安といった声が集まります。

しかし、政治の議論やメディアの報道では、なかなかU30世代が関心を持っていたり直面したりしていることへの直接のアンサーになる話題は少ない。

政治のことはちょっと難しそうと思っていても、今の自分や社会の状況、気になる社会課題をどうにかしたいと「モヤモヤ」している人はたくさんいて、その「モヤモヤ」をメディアが捉えられれば、メディア・政治と若者の距離は縮まるのではないかと考えています。

内容だけでなくデザインにもこだわり、インフォグラフィックで社会課題を伝えている

どうしても人口が少なく、メディアのメインターゲットになりにくいからこそ、意識的にどのようにU30世代の関心を捕捉できるのか、その声を拾うことができるのかを考える努力が必要です。

私がメディアに参画することで「若者」をいないものとして扱うのではなく、礼賛してこれからの社会に対する全ての期待・責任を背負わせるのでもなく、社会の一構成員としての若い世代の声が少しでも当たり前に社会に届くようになれば嬉しいなと思っています。

世代「内」の分断を加速させないために

ここまで「世代間の格差」について問題提起を行ってきました。

しかし、階層化やSNSの発達により目的や価値観で繋がりやすい今の時代、実は差が大きいのは世代「間」よりも世代「内」なのではないかと思うことがあります。

日本の個人の可処分所得が最高だったのは1997年。1995年以降に生まれた人をZ世代と定義したりもしますが、まさにZ世代と呼ばれる年代は、日本では年々経済状況が悪化し格差が広がる時代のなかで育ってきました。

同じ世代の中でも、生まれた地域や家庭環境、経済状況、また、過ごしてきた状況によって見ている景色はずいぶん違うように思います。社会や政治に問題意識を持ち、留学や活動をする機会にも恵まれている人は同世代の中でも一部です。また、SNSやYouTubeなど、フィルターバブルのなかで情報を摂取することによって、同じ情報すら共有しづらくなっています。

イメージ写真

そんな中、メディアやビジネスの世界では「Z世代」というキーワードで、若い世代に注目する動きがありますが、そこで扱われる「Z世代」は「声を上げている」「社会課題の解決に熱心」「SNSを活用」など、必ずしも広くの「若者」を包含している訳ではないという違和感もあるのではないでしょうか。

「若者」というラベリングでは取りこぼす「声」がある 

私自身、「若い世代の政治参加を促進する団体の代表」「23歳のアクティビスト」として活動を行う中で、取材を受けたり、イベントに登壇させてもらったり、テレビや新聞でコメントをしたり……。メディアが持つ人々や社会を動かす力の大きさを実感してきた一方で、ただ「若者」「Z世代」のひとりなのに、あたかも「若者の代表」のように扱われることに違和感を感じたり、それを利用している自分の態度に嫌気が差したりすることがよくあります。

たとえば50代の男性がコメントを求められる場合、このコメントはその人個人の意見として受け止められ、50代や男性の意見を代表することは求められません。

しかし、その場に20代や女性が少数しかいないと、一人の意見があたかも「代表」のように扱われることがあります。自分自身の発言や態度が、同世代の多様な意見を聞こえづらくしたり、まだ「意見」とはなっていないモヤモヤした「課題感」を押しつぶしているのではないかと不安を感じたりしています。

今回、ハフポスト日本版のU30社外編集委員に就任すること自体が、「Z世代・若者の代表」として一部の人たちに焦点を当てる現在の動きを加速させるのではないか、とも考えました。

そうならないために、私の立場で何ができるのだろうか。

「Z世代」と括っていては見えてこない、聞こえてこない、そんな声を拾っていくためにも、まずはこの問題意識を持ちながら、頂いた機会を最大限に利用し、「若者」としてラベルをつけて括るのではなく「個人」として扱うメディアの形を一緒に模索できればと思っています。

能條桃子さん

メディアの内側に片足を置くことで…

同時に、アクティブな層だけではなく多様な声を拾うためには、社会の中での仕組みづくりが必要です。

政治参加や社会を語る時、若い世代の中での格差、階層の差にどのように取り組むべきのか、その仕組みをどのように整備するべきなのか、正直、はっきりとした答えはまだ見つかっていません。

どんな時代であってもなかなか資源が集まりにくく経験が浅い若い世代の声が、様々な立場の人を包含する形で届く仕組みや土壌をつくれるのか、メディアとして10代・20代に関する話題を広く増やすことから一緒に取り組んでいきたいです。

また、ハフポストが「ソリューション・ジャーナリズム」を大事にしているというところにも共感していて、被選挙権の引き下げや北欧などで設置されているユースカウンシルの仕組みといった公的な制度変革を起こす伴走から選挙報道のあり方のアップデートなど、色々なことに取り組めるのではないかと思っています。

メディアの内側に片足を置くことで、「世代間の格差」と「世代内の分断」を乗り越える糸口を探す取り組みができることをすごく楽しみにしています。

読者のみなさんの意見もぜひ聞かせてください。

どうぞよろしくお願いいたします!

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Source: ハフィントンポスト
「若者代表」と見られる違和感。23歳、アクティビストの私が、メディアの社外編集委員になった理由。

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