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【家で作った麦茶はとにかく冷蔵庫へ!】夏場は菌の繁殖に気をつけて。作り方や管理方法でこうも違う

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2024/07/02 11:00 ウェザーニュース

梅雨のうっとうしい時季ですが、梅雨が明けると一気に猛暑がやってきて、冷たい飲みものの出番となります。
家庭での冷たい飲みものといえば麦茶が思い浮かびますが、家庭でどのように麦茶を作ることが多いのでしょうか。
ウェザーニュースが2020年に実施したアンケート調査によると、「煮出して急冷する」が30%、「煮出して常温で冷ます」が25%と、煮出しで作っている人が多数派です。一方で、「水出しで作る」派も全体で23%と決して少なくないようです。
自家製の麦茶は作った後の菌の増殖などを防ぐ管理方法が重要だといいます。
詳しい話を、エフコープ生活協同組合機関運営・広報部の光安(みつやす)さんに伺いました。

3パターンの作り方で8日間の菌の量を検証

家庭での一般的な麦茶の作り方は、水出しして冷蔵庫保管(A)、煮出して急冷、冷蔵庫保管(B)、煮出してやかんのまま常温(30℃)保管(C)の3パターンで、エフコープ商品検査センター「りんご館」がその後8日間の菌の増殖の変化を検証しました。

(※)容器は麦茶の作成・保管を複数回繰り返し、新しく麦茶を作るたびに、食器用スポンジと食器用洗剤で洗浄したものを使用。気温30℃の真夏の条件下で実験

「検証結果を見ると、水出しして冷蔵庫保管の(A)は0日目から菌は確認できたものの、その後大きく増殖することはありませんでした。

煮出して容器に移してから氷で急冷、冷蔵庫保管の(B)はほとんど菌の増殖は確認できず、煮出して常温保管の(C)は作った翌日に大量に菌が増殖し、3日目以降も少しずつ増殖する傾向がみられました」(光安さん)

作り方と保管方法でどうしてここまで結果が分かれたのでしょうか。

「(A)は0日目から菌が確認できたものの、これはもともと容器に残っていた菌が関係していて、その後冷蔵庫で保管したことで増殖が防げたと考えられます。

(B)は煮出した高温の麦茶を容器に移したことでほとんどの菌が死滅しています。さらに菌が増殖しやすい30~40℃になる時間を短くするため氷で急冷してから冷蔵庫に保管したことで、その後も増殖しなかったと考えられます。

(C)はやかんが密閉できないため外部から菌が侵入し、また気温が高い条件下で菌が大幅に増殖したと考えらえます」(光安さん)

自家製麦茶の菌の増殖を防ぐには

今回の実験結果から、家庭で麦茶を作るときの衛生管理のポイントを教えてもらいました。

「環境・条件によって結果は変わる場合がありますが、まず水出し、煮出しにかかわらず、冷蔵庫で保管することで、菌の増殖を大幅に遅らせることができます。

また、繰り返し使う容器(本体、フタ、パッキン)を、麦茶を入れる前に熱湯やキッチン漂白剤などでしっかり除菌すると、菌の侵入を防ぐことができます。

さらに、煮出して麦茶を作る際には、氷を使って急冷して菌が増殖しやすい温度(30~40℃)になる時間を短くすると良いでしょう」(光安さん)

麦茶は夏の水分補給には欠かせない飲みものですが、作ったら熱湯消毒した容器に入れて冷蔵庫で保存し、2~3日で飲み切れるだけをこまめにつくることがポイントになるそうです。

麦茶は身体を冷やし、ほてりを取ると言われる大麦で作られ、利尿作用があるカフェインが含まれていないため、熱中症予防には効果的な飲み物です。この夏、健康にも良い麦茶をたっぷり飲んで健康的に過ごしましょう。

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