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マイナビが運営する『マイナビ転職』は5月17日、「育休に対する男女の意識差と実態調査(2024)」の結果を公表した。
調査は20~59歳の正社員800人を対象に、2024年3月1日から3日に行われた。
育児・介護休業法の改正により、従業員1000人超の企業の「男性育休取得率」公表が義務化されてから1年が経った。
厚生労働省によると、育休の取得率は2022年の時点で男性が17.13%だった。前年の13.97%から伸びたものの、女性の80.2%とはいまだに大きな差がある。
マイナビの調査によると、育休の取得日数にも差があるようだ。男性の場合、育休の取得日数は「1カ月未満」が半数に上り、「2週間未満」は約3割だという。女性は8割強が「半年以上」だ。
何が育休を取得するハードルになっているのか。最も多かった回答は「収入の減少」(19.4%)だった。次いで「人手が足りていない」(16.3%)、「周りへの申し訳なさ」(10.5%)、「仕事の空白期間ができること」(8.1%)などが続いた。
世帯年収別にみると、育休利用経験がある人は600万円未満で67.1%、600〜800万円で58.1%、800〜1000万円で73%、1000〜1300万円で75.8%、1300万円以上で71%だった。
「800万円以上」から取得率は7割を超える結果に、調査では「世帯年収が高いほど育休取得のハードルが下がりやすいことが考えられる」と分析している。
また、育児との兼ね合いで退職をする「育児退職」を経験・検討したことがある人は、男性で39.5%、女性で43.6%と、男女ともに4割前後という結果に。育児と仕事の両立の難しさが伺える。
調査を行った『マイナビ転職』の瀧川さおり編集長は、「人手不足感が高まるなか、企業にとって既存社員の離職防止は重要な課題になりますが、育児退職者は悩みを抱えていても子どもの体調による突発的な休みや早退への負い目、人間関係悪化への懸念から相談しづらく、上司や同僚、会社側が事前に不安や悩みを把握するのが難しい面もあります」と分析。
「企業は当事者が抱いている不安とサポートする側が抱いている不安、双方を早めに把握し、適切な人員配置、属人化している業務の見直し、DXによる業務効率化など、負担軽減に向けて働きかけていくことが必要です」とコメントした。
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育休取得率、世帯年収800万円以上から7割を超える結果に。育休取得のハードルは「収入減少」が最多