「今すぐ停戦しろ」
アメリカのラッパー、マックルモアさんが、イスラエルのパレスチナ・ガザ地区への攻撃に抗議する学生らに連帯し、停戦を求める新曲を発表した。
5月7日にソーシャルメディアに投稿された曲のタイトルは「ヒンドホール」だ。
コロンビア大学では4月、ガザへの攻撃に抗議する学生らが構内にあるハミルトンホールを占拠し、イスラエル軍に殺された6歳のヒンド・ラジャブさんを追悼するために「ヒンドホール」に改名しようと呼びかけた。
コロンビア大学のデモでは多くの参加者が逮捕されたものの、抗議活動はアメリカ各地の大学に広がっており、学生らはキャンパスにテントを張り、イスラエルに武器を売却している企業などからのダイベストメント(投資引き上げ)を大学側に要求している。
マックルモアさんは「ヒンドホール」で「ダイベストして平和を望むことの何が脅威なんだ?問題は抗議活動じゃない」と歌っている。
また、「反シオニズムは反ユダヤ」という主張を否定し、抗議活動では「パレスチナを解放を叫ぶユダヤ人たちもいた」とも指摘している。
マックルモアさんの批判は、アメリカの政治家や企業、音楽業界にも向けられている。
バイデン大統領を名指しして、「お前の手は血に染まっている。我々は、全部見てる。クソッタレ、秋には投票してやらない」と批判。
「音楽業界は沈黙することで加担している」としてミュージシャンたちにも声を上げるよう求めている。
「ヒンドホール」の動画には、各地での抗議活動や、学生らを押さえつける警察、爆撃されるガザの様子などが映っている。
マックルモアさんは歌詞の最後で「もしあなたがガザにいたら?もし彼らがあなたの子どもだったら?」と、聞き手一人一人に訴えかけている。
「もし西側の国に存在しないものとして扱われ、世界に立ち上がってほしいと願っているとしたら。学生たちがついにそれをやってのけた」
エンディングには「今すぐ停戦しろ。パレスチナを解放しろ」というメッセージもつづられている。
マックルモアさんが、イスラエルのガザ攻撃に声を上げるのは、今回が始めてではない。
2023年11月にはワシントンD.C.で開催された抗議集会に参加して「私はすべてをわかっているわけじゃない。しかし、これが大量虐殺であることはよく知っている」とスピーチした。
【動画】抗議集会に参加し「大量虐殺であることはよく知っている」とスピーチしたマックルモアさん
イスラエルが武装組織ハマスの襲撃に対する報復として10月7日に大規模攻撃を開始して以降、ガザではこれまでに多くの子どもを含む3万4000人以上が犠牲になっている。
パレスチナを支援する国連機関「UNRWA」は、イスラエルがガザへの支援物資搬入を妨害していることで、多くの命が危機的な状況に晒されていると訴えている。
マックルモアさんは、「ヒンドホール」の配信収入を全額UNRWAに寄付するとしている。
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オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
「平和を望むことの何が脅威なんだ?」米ラッパーが新曲でガザ停戦を要求。デモをする学生に連帯