親が子どもに「勉強しなさい」「やればできる」と言うのはもう古い…?
リクルートと全国高等学校PTA連合会がこのほど、高校生と保護者の進路に関する意識調査の結果を発表しました。高校生の親は、将来の進路について子どもにどんなことを伝えているのでしょうか?また、現役高校生が考える「将来必要なこと」とは?
調査結果の一部を紹介します。
調査は、高校生の保護者とその子とのコミュニケーションの実態や、「進路観」の現状を把握することが目的。高校2年⽣とその保護者、9都道府県の公立高校27校を対象に2023年9〜10月、紙とWebで行われました。有効回答数は高校生1752人、保護者1457人。
保護者が子どもと進路の話をするときに使う言葉(複数回答)のトップ5は以下の通り。
5位 技術を身につけたほうがいい
4位 資格取得を目指しなさい
3位 自分で決めなさい
2位 自分でよく考えなさい
1位 自分の好きなことをしなさい、やりたいことをやりなさい
保護者からの声掛けで最も多かったのは「自分の好きなことをしなさい、やりたいことをやりなさい」で65.9%。2019年の調査時と比べると5ポイント以上増加しており、リクルートは「保護者が高校生の自主性を重んじる傾向が強い」と分析しています。
一方、「勉強しなさい」(20.6%)、「頑張れ、あきらめるな、やればできるよ」(19.8%)といった言葉は2019年と比べて減少しています。
調査では、現役の高校生に対し、「将来社会で働くにあたり、特に必要とされると思う能力」と「現在持っていると思う能力」についても聞き、それぞれの上位5位は次の結果となりました(3つまで複数回答可)。
▽「将来社会で働くにあたり、特に必要とされる能力」
5位 課題発見力(現状を分析し、目的や課題を明らかにする力)
4位 発信力(自分の意見をわかりやすく伝える力)
3位 創造力(新しい価値を生み出す力)
2位 実行力(目的を設定し確実に行動する力)
1位 主体性(物事に進んで取り組む力)
「主体性」は51.5%で、2位の「実行力」(37.2%)を15ポイント近く上回る結果となりました。
▽「現在持っていると思う能力」
5位 主体性(物事に進んで取り組む力)
4位 状況把握力(自分と周囲の人々や物事との関係性を理解する力)
3位 柔軟性(意見や立場の違いを理解する力)
2位 規律性(社会のルールや人との約束を守る力)
1位 傾聴力(相手の意見を丁寧に聞く力)
これらの回答結果からは、将来必要な能力として「主体性」や「実行力」といった自分から動く力を挙げる生徒が多い一方で、今自身が持っている能力としては「傾聴力」「規律性」「柔軟性」のように周りに合わせる力を挙げる傾向あると分かります。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
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