「セクシー田中さん」、日本テレビが特別調査チーム設置へ。問題発生から2週間あまり

関連記事＞＞「セクシー田中さん」編集者のメッセージにSNSで大きな反響。「現場」からの発信で問われるテレビ局、出版社の責任

日本テレビのドラマ「セクシー田中さん」の原作者で漫画家の芦原妃名子さんが、ドラマ放送後の2024年1月末に死去したことを受けて、日本テレビは2月15日、「社内特別調査チーム」を設置すると発表した。

芦原さんの死去は1月29日に報じられ、自ら死を選んだ可能性が高いと報じられていた。その３日前には自身のブログに、ドラマの脚本づくりをめぐって苦心し、疲弊していった様子を記していた。

日本テレビは29日、ドラマ「セクシー田中さん」のサイトにお悔やみのコメントを掲載。「原作者である芦原さんのご意見をいただきながら脚本制作作業の話し合いを重ね、最終的に許諾をいただけた脚本を決定原稿とし、放送しております」と説明していた。

その一方で、芦原さん側との交渉やドラマ制作の経緯などについて調査するかについては方針を明らかにしていなかった。

ハフポスト日本版編集部も、調査を進めるかどうかについて1月末から複数回問い合わせていたが、「ウェブサイトでの発表がすべて」という返答にとどまっていた。

一方、2月8日には、同名の原作漫画をコミック誌に掲載していた小学館の編集者らが「現場」から声を上げる形で声明を発表。小学館も会社として調査を進める方針を発表した。

ドラマの脚本家も同じ日に、自身のInstagramにコメントを発表した。そこでは芦原さんが「脚本は原作に忠実に」という条件を付けていたことなどについて「私にとっては初めて聞くことばかりで、言葉を失いました」と記していた。日本テレビ側の説明とは齟齬があることから、制作の経緯やプロセスについて詳細に調べるべきだという意見が、ファンや漫画家の間から出ていた。

日本テレビの2月15日の発表は、「企業・IR情報」のプレスリリースの形でウェブサイトに掲載された。これまでも社内調査を進めていたが、今後は小学館の協力も得て、「新たに外部有識者の方々にも協力を依頼した上、ドラマ制作部門から独立した社内特別調査チームを設置する」としている。