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1972年に盗まれて以降、行方がわからなくなっていたビートルズのポール・マッカートニーさんのベースギターが、51年ぶりに本人の手元に戻ってきた。
行方不明だったのは1961年製ヘフナー500/1ベースギターで、マッカートニーさんはこの楽器を1961年にドイツ・ハンブルグで30ポンド(現在のレートで約5670円)で購入したという。
このベースはビートルズの最初の2枚のアルバム『プリーズ・プリーズ・ミー』と『ウィズ・ザ・ビートルズ』のレコーディングに使用され、「ラヴ・ミー・ドゥ」や「シー・ラヴズ・ユー」「ツイスト・アンド・シャウト」などのヒット曲もこのベースで演奏した。
マッカートニーさんが1963年後半に新しいヘフナーのベースを買ってからはバックアップ用になったものの、1969年のビートルズ解散まで使われ続けたという。
Welcome to The Lost Bass Project – the global search for Paul McCartney's original Höfner bass. Between 1961 and 1969 this bass changed the world. Today it's the Holy Grail of Rock and Roll. Follow the trail. And help trace the bass. Visit https://t.co/4eZFkyULMv@tracingthebasspic.twitter.com/VauQW8G9bB
— TracingTheBass (@TracingTheBass) September 2, 2023
マッカートニーさんと引き離されてしまったこのベースを探す動きが高まったのは2023年。
ヘフナーの元マーケティングマネージャーや、ジャーナリストらによって「ロストベースプロジェクト」が立ち上げられ、50年以上行方がわからなくなっているギターの捜索が始まった。
同プロジェクトがメディアで取り上げられると反響を呼び、100以上の情報が寄せられたという。
その中に、1972年10月10日にロンドンのノッティングヒルで、トラックの荷台で盗難があったという情報が含まれていた。
チームはこの情報などを手がかりに、ベースを盗んだ人物がノッティングヒルにあるパブの大家に売ったことを突き止めた。
さらに捜索を続ける中で、イギリス南海岸のテラスハウスに住む住人が、自宅の屋根裏部屋にあるベースではないかと届け出たという。
ロストベースプロジェクトは、「知らせを聞いたマッカートニーさんがどれだけ興奮したか想像していただけるでしょうか」と伝え、戻ってきたベースを本人が手にする写真を投稿している。
ベースは多少の修理が必要ではあるものの完全な状態で、オリジナルのケースも付いていたという。
マッカートニーさんの公式サイトも2月15日、 「1972年に盗まれたポールの1961年製ヘフナー 500/1ベース・ギターが戻ってきました。ギターはヘフナーによって認定され、ポールは関係者全員に心から感謝しています」と喜びと感謝を伝えている。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
51年ぶりの再会。1972年に盗まれたポール・マッカートニーのベースが本人の元へ戻る