史上初スーパーボウルが100%再生可能エネルギーで開催。持続可能なスポーツに向け一歩前進

2024年のスーパーボウルが開催されるアレジアント・スタジアム(2024年9月24日撮影)

2月に開催されるNFL(プロアメリカンフットボール)の優勝決定戦「スーパーボウル」は、歌手テイラー・スウィフトさんが恋人でカンザスシティ・チーフスのトラヴィス・ケルシー選手の応援に来られるかどうかが話題になっているが、環境面でも注目のイベントになりそうだ。

2024年のスーパーボウルは、NFL史上初めて再生可能エネルギーのみで運営される大会となる。

会場のネバダ州ラスベガス・レイダースの本拠地アレジアント・スタジアムは2023年10月、NFLのスタジアムとして初めて、再生可能エネルギーのみでの運営を開始すると発表した。

CBSによると、6万5000人を収容するこのスタジアムに供給する全電力は、砂漠に設置されたNVエナジーの62万1000枚以上の太陽光パネルで賄われるという。

アレジアント・スタジアムでは、太陽光エネルギー利用のほかにも、様々な持続可能性のための取り組みをしている。

スタジアムの屋根は、太陽光を10%取り込みつつも太陽熱をすべて遮断する素材で作られているため、熱いラスベガスでも冷房に必要なエネルギーを抑えることができる。

フィールドの芝生は屋外に移動させられる仕組みになっており、屋内型スタジアムであるにも関わらず、照明システムを使わずに太陽光で育成している。

他にも、食品廃棄物を地元農場に飼料として提供する、ゴミの埋立地から回収したタバコの吸い殻をエネルギーに変換する、刈り取った芝生をバイオ炭にするといった取り組みもしている。

レイダース球団社長のサンドラ・ダグラス・モーガン氏は、100%再生可能エネルギー運営を発表した際に「私たちは、ファンや選手、地域社会、地球に対して、持続可能性に正面から取り組み、スポーツにおける持続可能性の新たな基準を打ち立てる責任がある」とコメントしている。

2024年のスーパーボウルは、2月12日午前8時30分(現地時間11日午後6時40分)に開催される予定だ。

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Satoko Yasuda