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イスラエルによるパレスチナ自治区ガザ地区への軍事攻撃で、現地で活動する多くのジャーナリストたちが殺害されていることを受け、国連の専門家が声明を発表した。
「ここ数カ月間、パレスチナ占領地、特にガザ地区で、あからさまに国際法を無視して非常に多くのジャーナリストやメディア関係者が殺害され、攻撃され、負傷し、拘束されていることに我々は憂慮している」と述べ、当事国に対してジャーナリストたちを保護するよう求めた。
国連の報告によると、イスラム組織ハマスによるイスラエルへの攻撃があった2023年10月7日以降、ガザでは少なくとも122人のジャーナリストやメディア関係者が殺害され、多くの負傷者が出ている。
このほか、レバノンとイスラエルの国境付近で、イスラエルの攻撃によりジャーナリスト3人が犠牲になった。10月7日の攻撃では、4人のイスラエル人ジャーナリストがハマスによって殺害された。ガザとヨルダン川西岸地区の両地域では、数十人のパレスチナ人ジャーナリストがイスラエル軍に拘束されているという。
声明では、ガザで活動するジャーナリストたちに心から敬意を表するとした上で、「彼らは職務のために、毎日自らの命を危険にさらし続けています。同時に、彼らは私たちの時代の最も残忍で最も冷酷な紛争のひとつにおいて、多大な苦難と、同僚や友人、家族の悲劇的な喪失に耐えています」と訴えた。
アルジャジーラのジャーナリスト、ワエル・ダフドウさんと家族についても声明で言及した。
ダフドウさんは、2023年10月25日にイスラエル軍の爆撃によって妻や子、孫を失った。12月下旬には同僚のカメラマンを殺害された。さらに2024年1月7日には、同じくアルジャジーラのジャーナリストである息子ハムザさんを、別のジャーナリストとともに、彼らの車を狙ったイスラエル軍の攻撃により亡くした。
Al Jazeera correspondent Wael Dahdouh paid tribute to his 27-year-old son Hamza at his funeral in Gaza. Hamza, who was also a journalist, was killed alongside colleague Mustafa Thuraya in an Israeli air attack on their vehicle ⤵️ pic.twitter.com/Zy8ZdDPoFN
— Al Jazeera English (@AJEnglish) January 8, 2024
声明では、「PRESS(報道)」と記されたジャケットやヘルメットを着用し、報道関係者だと識別できる車両で移動しているにもかかわらず、ジャーナリストたちがイスラエルにより攻撃を受けていると指摘。「メディアを妨害し、批判的な報道を沈黙させるイスラエル軍の意図的な戦略だ」と批判した。
紛争時において、ジャーナリストは国際人道法や人権の侵害を報道するという欠かせない役割を果たしていると強調し、「ジャーナリストを標的にした攻撃や殺害は戦争犯罪だ」と警告している。
また、イスラエルが、イスラエル軍に組み込まれていない限りガザ外からのメディアの立ち入りと報道を拒否していることにも懸念を表明。イスラエルに対し、ジャーナリストのガザ入りを許可し、現地で活動する全てのジャーナリストたちの安全を確保するよう求めた。
声明を出したのは、国連人権理事会の特別手続きに基づく、表現の自由や人権擁護活動などに関する専門家5人。国連を含むいかなる組織や政府からも独立し、個人の立場として活動する。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
「あからさまに国際法を無視してジャーナリストを殺害」国連の専門家ら、イスラエルによるガザ攻撃で声明