暖冬とみられる今冬ですが、朝晩の冷え込みは厳しいものがあります。暖かくしてぐっすり眠るために活躍する羽毛布団ですが、扱い方を間違っている人が多いといいます。寝具のプロに、羽毛布団の性質から教えていただきましょう。
羽毛布団を心地よく使い続けるには
「羽毛布団は、長時間体に触れて使うものです。清潔に保つことはもちろん、羽毛布団ならではのふんわり感を活かすためにも、正しいお手入れが大事」と話すのは、西川スリープマスター・森優奈さんです。
「羽毛布団は毎日の生活のなかで使うものですが、天日干しや収納の方法を誤ると、羽毛布団の特性を損ねてしまったり、寿命を短くしかねないのです。
寝具のなかでは1日の1/3を過ごし、睡眠の質にも大きな影響を与えるもの。せっかくの羽毛布団を十分に活かせないのはもったいないです。ぜひ、チェックしてみてください」(森さん)
羽毛布団のNG5選
羽毛布団のNGについて教えていただきましょう。
(1)布団叩きで力強く叩く
お天気のよい日に天日干しを行うのは気持ちよいもの。ただ、しまうときに布団叩きでパンパンと叩いてはいないでしょうか。
「布団叩きで力強く叩くことは、布団の側生地や詰めものを傷める原因となります。
もちろん、羽毛布団を干すことは大切なお手入れ法の1つ。布団に溜まった湿気を除いて、臭いや羽毛のへたりを防ぐなど、羽毛布団本来の機能を十分に発揮するのに役立ちます。布団叩きを使う場合は、あくまで軽く、表面のホコリを払う程度にしましょう」(森さん)
(2)圧縮袋に収納する
シーズンオフの羽毛布団は、押入れやクローゼットに収納することが多いものです。限られたスペースを活用にするのに布団圧縮袋は便利ですが、羽毛布団にはNGだといいます。
「布団圧縮袋を使用すると、せっかくの羽毛布団のふっくら感を損なうことになるのでおすすめできません。収納するときは購入時の収納袋に入れるか、清潔なシーツに包みます。
しまう場所は、湿気をさけ、羽根がつぶれないよう1番上にしまって下さい。重い荷物を上に載せるのも、同様の理由でNGです」(森さん)
(3)羽根を抜く
羽毛布団を使っていると、羽根が側生地から出てくることがあります。ひょいと抜きたくなりますが、これもNGだといいます。
「側生地から浮き出てきた小さい羽根や羽軸は、引き抜いてはいけません。羽根が出ている穴が大きくなったり、羽毛が絡まってさらに羽根が出てきてしまうことがあるのです。
浮き出てきた羽根や羽軸は、側生地の内側からつまむようにして、そっと中に戻します。側生地の穴も、爪の甲などで生地の目をつぶすように押して、元に戻しましょう」(森さん)
(4)側生地を縫う
羽毛布団の羽根を包んでいる側生地をうっかり引っ掛けたり、穴があいてしまうことがあります。
「破れや穴などができていしまっても、縫うのはいけません。側生地を針で縫うと、その穴は羽毛が吹き出す原因となるからです。ある程度の大きさまでの破損なら、アイロン圧着タイプの補修布で補修できます」(森さん)
(5)カバーなしで使用
羽毛布団をカバーなしで使ってしまうもの、よくないといいます。
「天然素材の羽毛はとてもデリケートなので、羽毛布団は基本的に家庭では洗濯できないものが多いです。
水洗い可能な羽毛布団もありますが、水洗いし過ぎると側生地を傷める原因となります。必ずカバーを使用して、カバーをこまめに洗濯するようにしましょう」(森さん)
冬の寒さのなかでも暖かく眠れる羽毛布団。よい睡眠のためにも正しいお手入れでよい状態を保っていきましょう。
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知ってる?羽毛布団の正しい手入れ方法。ふわふわを保つためにやってはいけない『5つのNG行為』