【関連記事】住宅ローンは変動から固定に変えるべき?金利の上昇局面でやるべきことをFPが解説
長らく低金利が続く日本で、住宅ローン金利といえば「変動型」を選ぶ人が多かったところに、じわり変化が起き始めている。
金融緩和政策を行なっている日本銀行が2023年、低く抑え込んできた長期金利の上限を引き上げた。これに伴い、長期固定の住宅ローン金利が上昇した。
もし、日銀がマイナス金利を解除することになれば、政策金利(短期金利)に連動する変動型の住宅ローン金利も上がることになる。
住宅情報サイトを運営するライフルが、5年以内にローンを組んで住宅を購入する予定があるという658人に「住宅ローンに関する意識調査」(2023年12月14〜18日)を行い、回答をまとめた。
2013年から続く「異次元の金融緩和」で金利が低く抑えられてきたことから、これまでは金利が上昇するという変動リスクを取って、固定型より金利が低く設定されている変動型を選ぶ人の割合が高かった。
住宅金融支援機構の調査(2023年4月)では、住宅ローンを組んでいる人のうち72.3%が変動型を選択していた。
ところが、ライフルによる調査で今住宅を買う場合にどちらの金利タイプを選ぶか尋ねたところ、変動型と答えた人は22.5%にとどまった。一方、固定型は67%となり、人気が逆転した形になっている。
固定型の内訳は、固定期間が5〜10年の商品が23.3%で最も人気が高かった。次いで、2年・3年が15.2%、15〜20年が14.7%、25〜30年が8.8%だった。35年以上と答えたのは4.7%だった。
住宅ローン金利が上がると、住宅価格はどうなる?
ライフルホームズ総研の中山登志朗チーフアナリストは「住宅ローン金利が固定も変動も明確に上昇することになれば、世帯年収の明確な拡大が発生していない現状では、エリアによって多少違いはあるものの売れ行きは減速し、それに応じて住宅価格も頭打ちから下落する方向に変化するものと考えられる」と分析している。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
住宅ローン金利は「変動型」から「固定型」に人気がシフト。ダントツ人気の固定期間は何年?