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普段、私たち乗客を行き先まで無事に届けてくれるパイロットも乗客として飛行機に乗ることがあります。飛行機のことを私たちより知っているからこそ、パイロットたちが乗客として決してやらないことがあるそうです。
ハフポストUS版がパイロットたちに話を聞きました。
①飲み物を持参しないで搭乗すること
プライベート機を運航するWheels Upのパイロット、ジーニー・カーターさんは「飛行機に乗る前には必ずペットボトルの水を買います」と話します。
飛行時間が短かったり、気流が乱れたりするなど運航の状況によっては、客室乗務員が飲み物や軽食の提供を控えることがあるからです。
機内で喉が渇いて困るということがないように、搭乗前に飲み物を買うか、持っている水筒をいっぱいにしておきましょう。
②靴を履かずにトイレに行くこと
アイスランドの航空会社PLAYのパイロット、ステファン・ドール・アーナーソンさんは「飛行中は靴を脱いだ方がくつろげるため、多くの人がそうしているのはわかります」と機内で靴を脱ぐことへの理解を示しながらも、トイレに行く際には必ず靴を履くと言います。
おしっこやその他の体液が足についてしまう可能性を考え、ほとんどの人が靴を履いてトイレに行くと思います。しかし、なかには靴を履かないばかりか、靴下さえも履かずに素足で行く人もいるそうです。
チャーター機パイロットのミシェル・ゴーリスさんも「素足でトイレに行くようなことは絶対にしない。そんなの気持ち悪すぎます」と話します。
③乱気流で慌てること
カーターさんは「多くの人が乱気流に不安に感じますが、飛行機は落ちません」と説明し、「シートベルトをしたまま座席に座っているなど客室乗務員の指示に従いさえすれば、危険なことはありません」と話します。
それでも乱気流が怖いという人に、カーターさんは飛行機をボートに置き換えて考えてみることを勧めます。「ボートに乗っていると、水面が波打つのを目で見て確認することができます。飛行機の場合、その『波』が見えないだけのことです。飛行機は『波』を乗りこなせるので、まったく安全です」。
④離着陸時に日よけを閉めたままにすること
別のパイロット、ミンディー・リンドハイムさんは「離着陸時に窓の日よけを閉めたままにはしません」と話します。その理由には、景色を楽しめるということだけでなく、飛行機の安全性の確保もあるそうです。リンドハイムさんは「操縦室にいるパイロットからは翼があまりよく見えません。翼などに異変が生じた際には、乗客が真っ先に気づき、客室乗務員に伝えることができます」と説明します。
こう聞くと、心配になる人がいるかもしれません。しかし、リンドハイムさんは「私たちパイロットはみんな最悪の状況に備えています。でも、そんな最悪な状況はめったに起きません。フライトそのものより、空港に向かう道中の方が危険度が高いほどです」と話し、空の安全は守られていると強調しています。
⑤着陸後、シートベルトサインが消える前に立ち上がること
「飛行機が着陸してもシートベルトサインが点灯しているうちは立ち上がったりしません」と話すのは、チャーター機パイロットのゴーリスさん。「そんなの当たり前だと思うかもしれませんが、意外に多くの人が飛行機が到着ゲートで停止する前に席を立ってしまいます」と打ち明けます。
シートベルトサインが消える前にシートベルトを外すのはアメリカでは違法なだけでなく、乗客がけがを負う危険性があるとゴーリスさんは指摘します。
飛行機を誘導する「ドッキングシステム」がパイロットに飛行機を停止させるように指示し、パイロットが急ブレーキを踏むことがあります。その場合、通路に立っている乗客は高い確率でけがをしてしまうといいます。
ハフポストUS版の記事を翻訳・編集しました。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
パイロットが乗客として飛行機に乗る時に『やらない5つのこと』。乗り心地と安全性の向上につながる