太陽は約11年周期で活発化を繰り返していますが、次のピークは2024年頃と予測されており、その時期が近づくにつれ、大規模な太陽嵐が発生する可能性が高まっています。この太陽嵐がインターネットに与える影響について、海外メディア「Chron」が報じています。
*Category:サイエンス Science *Source:Chron ,FOX Weather
インターネットを破壊する大規模な太陽嵐
インターネットが誕生して以来、太陽は比較的落ち着いていました。しかし、ジョージ・メイソン大学のピーター・ベッカー教授は今後10年以内に10パーセントの確率で、インターネットを完全に壊滅させるような非常に大きな出来事が起こる可能性があると述べています。
ベッカー氏は、コロナ質量放出(CME)が最後に地球に到達した1859年のキャリントン事象を指摘しました。CMEとは太陽のコロナからプラズマと磁場が大量に放出される現象のことです。CMEが地球に向かうと、電力網、人工衛星、ナビゲーション、GPSシステム、無線送信機、通信機器などの重要なインフラを妨害する可能性があります。そして、太陽嵐はより激しく、より深刻になると予想されています。
ベッカー氏はFOX Weatherにキャリントン現象について次のように語りました。
So you lay that on top of the internet with its very delicate electronics, you’re talking about something that could really fry the system for a period of several weeks to months in terms of the time it would take to repair all the infrastructure.
— 引用:FOX Weather
訳:非常にデリケートな電子機器を持つインターネットの上にこのような事態が重なれば、すべてのインフラを修復するのに要する時間という点で、数週間から数ヶ月の間、システムが麻痺する可能性がある。
ベッカー氏によれば、このような現象による経済的混乱は、米国に1日あたり100億ドル(約1,49兆)から200億ドル(約2.96兆)の損害をもたらす可能性があるといいます。
太陽が最も活発な時期に近づくにつれ、太陽嵐発生の可能性は高まっています。NOAAの宇宙気象予報センターの専門家は、太陽活動は2024年1月から10月の間に最大(11年周期のピーク)に達すると予測しています。
太陽嵐を予測するのは難しいのため、ベッカー氏は海軍研究所と協力して、磁場の乱れが18〜24時間以内に起こる可能性を警告する早期警告システムの開発に取り組んでいるとのこと。「警告があれば、人工衛星をセーフモードにすることができます。また、変圧器を送電網から切り離すこともできます。そして、より長期的には、インターネットを強化することが必要です」と語っています。
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2024最悪シナリオ「インターネット完全破壊」