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3歳の娘が言うことを聞かなくなった。「イヤイヤ期」かと思ったら、足りないのは娘と向き合う時間だった━。
Xで2022年に公開された、作者の体験に基づいた育児漫画には、多くの反響が集まりました。
漫画を公開したのは「オニハハ。」さん(@onihaha007)。3人のきょうだいを育てながら、ブログ『オニハハ絵日記』で日常漫画を描いています。
「イヤイヤ期かと思っていたら愛情不足でした」というコメントを添え、長女が3歳だった時のエピソードを描いた漫画を投稿しました。
現在、漫画には3万以上の「いいね」が寄せられています。
■保育園の先生のひと言にハッとした
当時保育園の年少だった長女ニコちゃん(3歳)が、全然言うことを聞かなくなってしまいました。「寝なさい」と言っても、「はいはーい」と口だけの返事。
「二人目だからって甘やかしすぎた?厳しく叱らなくては」と思うも、どれだけ叱っても長女には伝わっていないように感じていたと言います。
困っていたオニハハ。さんは、保育園の先生に「もしや今までなかったイヤイヤ期ですかね」と尋ねると、先生は「ニコちゃんの場合は違うと思いますよ」と返します。
「ただ…甘えたいだけなのかもしれません。お母さん、ニコちゃんとの時間を充分取れていますか?」
さらに、先生から「ニコちゃんはまだ3歳です。まだまだ沢山甘えて良い年齢ですよ」と言われ、オニハハ。さんはハッとします。振り返ると、長女と向き合う時間が少なかったことに気づきました。
「お母さん、今からでも全然遅くないですよ」
先生はそう告げました。その日の夜、オニハハ。さんはニコちゃんとゆっくり話す時間を取りました。
ニコちゃんを抱きしめながら、「いつも頑張ってるんだね」「ママすごい助かってるよ、ありがとう」と伝えると、ニコちゃんは満面の笑みで「ママもおしごとがんばってね。ママだいすき」と返します。そんな長女を見て、オニハハ。さんは思わず目頭が熱くなりました。
その日以降、ゆっくり話す時間を取ると、ニコちゃんは毎日すんなり寝るようになったといいます。
3歳の長女が求めていたのは、親である自分との時間、愛情だった。それに気づかず、わがままで「イヤイヤ期」なんだと決めつけようとしていた…。
それからは、忙しくてもできる限り子どもたちと丁寧に接するように。気のせいか、オニハハ。さんは子どもたちの笑顔も増えたように感じているといいます。
「まずは自分に優しくしてあげて」
同じような経験を持つ子育て中の読者からは、「しっかりしてるからって甘えさせてなかったなと反省しました」「これからも育児を一緒に頑張りましょう!」「もうみんな頑張ってる。泣く」などと、漫画に対して多くのコメントが寄せられました。
ハフポスト日本版は、オニハハ。さんに長女とのエピソードを漫画に描いた理由などを聞きました。
--このエピソードを、なぜ漫画にしようと思ったのですか?
漫画は3年ほど前に描いたものです。当時の気付きや反省を忘れたくないと思い、漫画にしました。
--長女のニコちゃんが言うことを聞かなくなったと感じたのは、どのような時でしたか?
「寝るよ」「お風呂だよ」と言っても、聞こえないふりをしたり、何か聞いても冷たく返事したりした時です。今思うと、かまってほしかったんだと思います。
--保育園の先生と話した時のオニハハ。さんの心境を教えていただけますか。
普段からとても信頼できる先生でした。よく声をかけてくれ、子どもの様子を話してくれていました。その先生だったからこそ、ストンと納得できたのだと思います。
--ニコちゃんが生まれてからは、上の子が寂しくならないように「長男を一番に接した」とつづったシーンがあります。 いわゆる「赤ちゃん返り」への対処法として、多くの親が意識し、実践していることかと思いますが、どんな落とし穴があると感じましたか。
周りの先輩ママから、「兄妹仲良くいるためには上の子を一番に可愛がりなさい」と聞いていたので気を付けていました。ですが三人目が生まれた時には上の二人で遊ぶようになり、安心してしまってそれができていなかったんだと思います。何人生んでも、気を付けていかないといけないことだと思いました。
--寝る前にゆっくり話をした時、ニコちゃんの様子はどうでしたか?「ママもおしごとがんばってね。ママだいすき」と言われた時、どのように感じましたか?
いつもなかなか寝なかったニコが、安心して満足したように寝てくれました。たったそれだけだったんですよね。それだけのことを、してあげていなかったんだと感じました。家事や仕事が忙しいなんて、子どもにとっては関係ないのに。それでも応援してくれたわが子を、もっと大切にしていきたいと思いました。
--今回の気づきを通して、気をつけるようになったことはありますか?
一人ひとり、別々にしっかりと見つめ合って話をする時間を取るようにしました。不機嫌そうな時、かまってほしそうな時には、全身で愛情を伝えるようにしています。忙しさを理由に雑になっていましたが、その方が子どもは素直に納得してくれます。
--漫画を読んだ人たちから寄せられている多くの反響を、どう感じていますか?
「私も気を付けよう」というコメントを見ました。私の漫画で、誰かが子どもと接するときに少しでも優しくなれたのかなと思うと、すごくうれしいです。
--同じように子育てに励む人に、メッセージがあればお願いします。
自分に余裕がないと子育てって難しいですよね。だからまずは自分に優しくしてあげてほしいです。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
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