AppleのiPad事業は、四半期を追うごとに右肩下がりになっており、前四半期の2023年第3四半期でもほとんど回復の兆しが見らません。投資会社モルガン・スタンレーのアナリストが最新のレポートで、iPadシリーズの苦境について詳しく伝えています。
*Category:テクノロジー Technology *Source:MacRumors ,@mingchikuo ,IDC
iPadの収益は前年同期比23%減少とアナリスト予測
テックメディア「MacRumors」が共有したモルガン・スタンレーのアナリスト、エリック・ウッドリング氏のレポートによれば、Appleのタブレット事業の全体的な財務状況は変わらず、iPadの四半期収益は前年同期比で23%減少すると推定されているとのこと。
Morgan Stanley estimates that Apple will report iPad revenue of $7.2 billion in the fourth quarter of 2023, which would be a decline of approximately 23% compared to the $9.4 billion that Apple reported for the segment in the year-ago quarter.
— 引用:MacRumors
訳:モルガン・スタンレーは、Appleが2023年第4四半期に計上するiPadの売上高は72億ドルになると予想しており、これは前年同期にAppleが計上した同分野の売上高94億ドルと比較すると約23%の減少となる。
Appleは今週、いくつかのiPadシリーズの新モデルを発表すると噂されており、「iPad Air」はM2チップ搭載、「iPad mini」や「iPad」などもチップなどのアップデートを受ける可能性があると予測されています。
しかし、これらのリリースは問題を解決しない可能性があるようです。「MacRumors」は、同レポートでは「今四半期」のiPadの売上が「大幅に減少する」とされていることを指摘し、新モデルについても「大きなアップデートは期待できない」と述べました。
また、著名アナリストのミンチー・クオ氏は先日、AppleがiPadとMacの需要減をうけて「M3チップの注文を減らした」と報告しました。同氏は、これは消費者需要の全体的な減少が関係していると指摘しています。
Apple’s 3nm demand for 2024 would be below expectations. In 2023, Apple’s MacBook and iPad shipments declined significantly by approximately 30% and 22% to 17 million and 48 million units, respectively. The sharp decline is attributed to the end of work-from-home (WFH) demand and diminishing user appeal for the new specifications (Apple Silicon and Mini-LED). Looking ahead to 2024, Apple’s 3nm demand is negatively impacted by the lack of growth drivers for MacBook and iPad.
— 引用:@mingchikuo
訳:2024年のAppleの3nm需要は予想を下回るだろう。2023年、AppleのMacBookとiPadの出荷台数は、それぞれ約30%減の1,700万台、約22%減の4,800万台と大幅に減少した。この急減は、在宅勤務(WFH)需要の終焉と、新仕様(AppleシリコンとミニLED)によるユーザーアピールの低下に起因する。2024年を展望すると、Appleの3nm需要は、MacBookとiPadの成長推進要因の欠如によって悪影響を受ける。
Macシリーズについても、調査会社International Data Corporation(IDC)が「競合するPCメーカーをはるかに上回る落ち込み」を報告していました。IDCの予測によると、PC市場全体の減少率が約8%の一方、Macの世界出荷台数は前年比23.1%減となるとのことです。
オリジナルサイトで読む : AppBank
「3,292億円減」の売上予測、iPadがさっぱり売れてないワケ