iPhoneとAndroidは激しいシェア争いを行っています。しかし、近年「iPhoneの人気が上昇」しています。実際、過去5年間でAndroidの世界市場シェアは77%から69%と8%も減少しています。この数字は5億人ものユーザーがAndroidを使用しなくなったことを意味します。
ユーザーはなぜAndroidではなくiPhoneを選ぶようになったのでしょうか?その疑問を海外YouTubeチャンネル「Logically Answered」が解説しています。
*Category:テクノロジー Technology *Source:Logically Answered,wikipedia
今までAndroidは3つの要因で多くのユーザーを獲得してきました。
1つ目の要因は価格です。スマートフォンが普及し出した当初、安いAndroid機種であれば1.5万円〜3万円で販売されていました。一方、iPhoneは8万円〜10万円で販売されていたため発展途上国ではAndroidの方が身近な存在でした。
2つ目の要因はパフォーマンスです。Androidは安価で販売されているにもかかわらず、iPhoneよりも優れたスペックでした。例えば「iPhone 6」と「Galaxy S6」のスペックを比べると、Galaxyの方がバッテリーが40%大きく、画素密度が2倍近く高く、RAMが3倍、解像度が3.5倍、CPUスピードが5倍以上、カメラはメガピクセルが2倍です。つまり、スペックと価格で選択した人にとっては、Androidの方が魅力的だったということです。
また、Androidであればサムスン、グーグル、HTC、OnePlus、Oppo、Xiaomi、Huaweiなど複数のメーカーから気に入った物を選ぶこともできます。一方、iPhoneは「iPhone 6」まで画面サイズの異なる種類さえありませんでした。
3つ目の要因はカスタマイズ性です。Androidには「ウィジェットの活用」「バッテリーの取り外し」「SDカードの利用」など、iPhoneにはない自由度がありました。このようにAndroidは「価格」「パフォーマンス」「カスタマイズ性」で優位に立ち、iPhoneを圧倒していました。
しかし、Androidのシェアは徐々にiPhoneに奪われていきます。なぜ、Androidは今までの勢いを維持できなかったのでしょうか?
まずは価格の変動が関係しています。上記で解説した通り、Android機種は安価なことが魅力でした。ただAndroid機種の多くは値上げを行い、今ではiPhoneに匹敵する価格になっています。当然、iPhoneも当初に比べると値上がりしていますが、Androidとは決定的な違いがあります。
それはAppleのブランドです。ユーザーの多くはiPhoneを持つことをステータスと思っています。もし、GalaxyがiPhone以上の価格で販売された場合「iPhoneより高いなら、iPhoneを買った方がいい」と判断するユーザーが増えるでしょう。さらにAppleは、安価モデルのiPhoneも発売し、幅広い客層にもアプローチし出しました。
AndroidがiPhoneに負けているのはブランド力や価格だけではありません。多くのAndroid機種は、より良いバッテリー、より良いプロセッサー、より多くのRAMを搭載しスペック上は高パフォーマンスですが、必ずしも快適に利用できるとは限りません。
ところがiPhoneの場合はハードウェアとソフトウェアをApple自身が製造しているためAndroid以上に快適に動作します。実際、処理能力を数字で表すベンチマークテストではApple製品が上位を占めています。
そして、Androidの魅力であるカスタマイズ性も特徴を失いつつあります。今のAndroid機種の多くはiPhoneと同様に「バッテリーの交換」「SDカードの利用」などができなくなっています。またソフトウェア面でもiPhoneがカスタマイズ性を向上させたため大きな違いはありません。
実際、iPhoneでは「ダークモード」「ウィジェット」「異なるフォント」など、ユーザーにカスタマイズのオプションを与えています。
加えて「iPhone 15」はLightningポートを廃止し、USB-Cポートを初採用しました。これによって、「iPhoneでは共通規格のUSB−Cが使えない」という弱点も克服されています。
このように当初はAndroidが「価格」「パフォーマンス」「カスタマイズ性」でiPhoneを圧倒していたものの、今のiPhoneはAndroidの強みを攻略し、より多くのユーザーに受け入れられるようになったのです。
オリジナルサイトで読む : AppBank
Androidボロ負け。iPhone 15が〝圧倒的人気〟を誇る理由5つ