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油断すると“秋バテ”に?夏バテよりつらい症状になるのを防ぐ効果的な5つの対策

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2023/09/17 05:10 ウェザーニュース

9月になっても厳しい残暑が続いてますが、8月に比べていくぶん過ごしやすい日も増えてきました。にもかかわらず、夏バテのようなだるさや食欲不振を感じることはありませんか。もしかしたら、秋バテの始まりかもしれません。

「秋バテって何?」「自分も秋バテ?」と思った人のために、横浜鶴見リハビリテーション病院(横浜市鶴見区)の吉田勝明院長に、秋バテの原因と対策のポイントを伺いました。

秋バテの原因は何か

夏バテはよく聞きますが、秋バテとはどのようなものでしょうか?

「夏バテというのはいわゆる暑気あたりで、食欲不振やだるさなどの体調不良が代表的な症状です。それが秋口まで続いて、寝不足で朝起きられない、やる気が出ず頭がボーッとする、めまいや立ちくらみがする、口やノドが渇き風邪をひきやすい、といった症状が加わったら、秋バテを起こしていると考えられます」(吉田先生)

なぜ秋バテを起こしてしまうのでしょうか?

「夏場に冷たいものを摂り過ぎた“内臓冷え”、エアコンと外気の温度差による“冷房冷え”などが遠因となり、自律神経の変調が起こっているのです。それを解消しないまま秋口まで引っ張ると、長雨や台風といった気象の影響で、さらに自律神経が乱れてしまいます。

一種の現代病なのですが、対策をせず、さらに自律神経が乱れてしまうと、夏バテよりもっと辛い症状になることもあります」(吉田先生)

以下、吉田先生に対策のポイントを教えていただきました。

▼ポイント1:入浴

「夏場はシャワーで済ませていた人も、湯船にゆっくり浸かってリラックスしてください。自律神経の乱れを整えたいときに効果的なのが入浴です。入る時間は眠る2~3時間前が理想的。温度はややぬるめにして、38~40℃のお湯に長めに浸かるといいでしょう」(吉田先生)

▼ポイント2:寒暖差対策

「残暑で仕事場ではまだエアコンを使ったり、朝夕は冷え込みを感じたりと、気温の上げ下げが自律神経に悪影響を及ぼします。自分で寒暖差を調節できるように、着脱しやすい上着やカーディガンを用意しましょう。ハイソックスやひざ掛けも有効。パジャマや寝具にも気を使ってください」(吉田先生)

▼ポイント3:軽めの運動

「運動不足や睡眠不足を解決するために、軽めの運動を習慣づけましょう。お勧めしたいのは短時間のジョギング、やや長めのウォーキング、毎日一定量のストレッチ、夜寝る前のマッサージなどです。適度な運動は自律神経のバランスを整え、安眠をもたらします。

また、朝の散歩もオススメです。朝の散歩で太陽光を浴びると、体内時計が調整されるのに加え、幸せホルモンと呼ばれる脳内物質の『セロトニン』の合成が盛んになり、自律神経を整えてくれるのです」(吉田先生)

▼ポイント4:水分補給

「熱中症の危険が叫ばれていた夏場が過ぎると、水分補給の重要性を忘れがちです。秋になっても、水分補給を怠ってはいけません。冷たい飲料やアイス類を習慣的に摂取していた人は秋の飲み物にシフトチェンジし、常温や温かい飲み物を摂るよう心がけましょう」(吉田先生)

▼ポイント5:食事

「タンパク質、ビタミン、ミネラルなどを積極的に摂りましょう。秋に旬を迎える食材には、こうした栄養が多く含まれています。梨やブドウなどの秋の果物、サンマ、鮭、サバ、キノコ類などを食べるといいでしょう。

また、腸の状態を改善する発酵食品も、秋バテ対策に有効です。体を温めるショウガや香辛料、根菜類も欠かせません。調理法はスープや煮込みのような温かいものにして、夏の食事と一線を画したいですね」(吉田先生)

秋バテしている人がいる一方で、元気な人はすこぶる元気。こうした周りとのギャップにも注意したいと吉田先生は話します。

「この時期、食欲の秋・運動の秋・読書の秋・芸術の秋、あるいは旅行の秋などと表現され、楽しんでいる人もいます。このような人とついつい、秋バテで心身が不調をきたしている自分を比べてしまい、さらに落ち込むといった悪循環に陥ることもあります。他人と比べず、マイペースで生活することも大切です」(吉田先生)

「秋バテかな?」と感じたら、早目の対策が必要です。5つの対策で元気を取り戻し、食欲の秋、スポーツの秋を謳歌しませんか。

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