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LGBT差別禁止、結婚の平等などの法制化を。G7で唯一、法整備が進んでいない日本政府に国際団体Pride7が提言提出

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『Pride7コミュニケ』提出前に取材に応じた『Pride7』日本実行委『Pride7コミュニケ』提出前に取材に応じた『Pride7』日本実行委

あわせて読みたい>>「LGBTQを死に至らせる差別もある」。G7に向け、国際団体が日本に婚姻平等や差別禁止法求める

5月のG7広島サミットに向け、LGBTQの人権保護や政策促進を担う国際団体『Pride7(P7)』が4月21日、提言をまとめた「Pride7コミュニケ」を森まさこ内閣総理大臣補佐官(LGBT理解増進担当)に提出した。

コミュニケでは、性的マイノリティが社会のあらゆる局面で差別に直面しているとした上で、国内外の雇用、教育、医療、社会福祉制度における差別などの障壁除去に取り組む権利を保護することなどを要求。また実質的に日本を名指しで、G7の中で唯一ない「LGBT差別禁止法」、「結婚の平等(同性婚)」や、「性同一性障害特例法の改正または新設」の法整備などを求めた。

結婚の平等の実現を求める『公益社団法人Marriage For All Japan ―結婚の自由をすべての人に』の寺原真希子共同代表は、3月に具体的な法案をつくったことにふれ、「同性婚に賛成している人が多いという世論調査の結果に向き合い、前向きな議論を進めてほしい」と話した。

国際人権NGOヒューマン・ライツ・ウォッチの土井香苗日本代表は、「G7サミットを通じて、日本だけでなく世界のLGBTQ当事者の権利を守るよう、アジアの中でリーダーシップを取ることを期待したい」と述べた。

 『Pride7』によると、森内閣総理大臣補佐官は「岸田首相にお渡しします」と応じたという。

◆「Pride7コミュニケ」の詳しい内容は

詳しい内容はこちら

Pride7は、G7リーダーに対し、以下の取り組みを求めます:

(1) LGBTQIA+の⼈々が社会のあらゆる局⾯で差別に直⾯していることから、SOGIESCの課題が各種のG7⾸脳コミュニケに含まれるよう保証し、Pride7がそれらの課題に取り組む公式な⼿段であると認めること。

(2)法の⽀配を促進し、LGBTQIA+の⼈々が、国内外の雇⽤、教育、医療、社会福祉制度における差別などの障壁除去に取り組む権利を保護すること。

(3)⾃⼰決定に基づく法的な性別認定も含めた、機会の平等と差別や暴⼒からの保護に関する新法を制定し、既存の法律を強化することで、トランスジェンダー、ノンバイナリー、その他ジェンダー規範に同調しないすべての⼈々が直⾯する障壁を緩和し、平等と公平性を掲げること。

(4)政治、経済、教育、雇⽤、医療・健康増進(ヘルスケア)、社会福祉、⽂化・スポーツ、婚姻制度、あらゆる形態の多様な家族の法的承認など、社会のあらゆる領域において、LGBTQIA+の⼈々の完全で平等、安全かつ有意義な参加を保証する。

(5)あらゆる政策分野において LGBTQIA+平等の⼀貫した主流化を推進するために、必要な法的、財政的、教育的措置の他、実現し得るあらゆる措置を講じること。

(6)LGBTQIA+の⼈々に対する差別やスティグマ防⽌の対策を講じ、暴⼒、孤⽴、貧困のリスクにさらされる⼈々への⽀援システムを強化する。

(7)⾝体の性的特徴が多様な⼈々(インターセックスの⼈々とも呼ばれる)を、その⾝体を「正常化」するための、医学的に不必要で同意なき医療的介⼊から保護する。インターセックスの⼈々が、個⼈のインフォームド・コンセントに基づき、性差別、病理化、スティグマ化をもたらす障壁なしに、医療・ヘルスケアを受けられるようにすること。インターセックスの⼈々は、出⽣時の割り当て性別、⼆元的な性別規範や異性規範、その他のジェンダーにまつわる固定観念に関わりなく、⾃分のジェンダー・アイデンティティと健康ニーズを⾃⼰決定できるようにすべきである。

(8)異性愛男⼥のみを想定したジェンダー規範に起因する構造的な差別や暴⼒に光を当て、あらゆる多様性を持つ⼥性や、トランスジェンダー、ノンバイナリー、ジェンダーに同調しない⼈々を含む、世界中の多様なジェンダーやセクシャリティを持つ⼈々に対する攻撃の⾼まりに対抗すること。

(9)G7 開催国政府に対し、差別禁⽌法、婚姻平等、⽣命と⾝体の⾃⼰決定、性別の⾃⼰決定などの国際⼈権基準に沿って、各⾃の SOGIESCの状態にかかわらず、平等を保証する法律を制定することで、各国がその義務を果たし、リーダーシップを発揮するよう求める。

(10)42の加盟国による LGBTIの⼈々の権利擁護のための政府間機関である「Equal Rights Coalition (ERC, 平等な権利のための連合)」を強化し、積極的な⼀員としてその⽬標達成のためにさらに努⼒する。

(11)Pride7を、W7、C7、Y7 といった既存の七つのG7公式エンゲージメント・グループと並ぶ公式の市⺠社会のエンゲージメント・グループとして承認し、イタリアが議⻑国となる来年の G7 開催前に、Pride7 と再度事前協議することを誓うこと。

<取材・文=佐藤雄(@takeruc10)/ハフポスト日本版>

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