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2023年の入試で東京大学に現役で合格した理系の学生の約8割が、数学Ⅲまでの高校数学の全範囲を高2の終わりまでに学び終えていたことが、東進ハイスクールなどの予備校を運営するナガセの調査で分かった。
ナガセは2023年に東京大学に現役合格した東進ハイスクールなどの予備校生にインターネット上で調査し、473件の回答を得た。
調査結果によると、高校数学の全範囲を学習し終わった時期で最も多いのは高2で、46.6%を占めた。続いて高1(20.5%)と中学まで(12.4%)をあわせると、高2までに学習を終えた合格者は79.5%に上った。
中学受験を経て中高一貫校で学ぶ場合は、全体よりも多くの 83.2%が高2までに高校数学を学び終えていたことが分かった。
調査したナガセは「毎年、高校別の東大現役合格ランキングでは中高一貫校が上位を占める」と指摘。
「(中高一貫の)大多数の学校では、先取り(の学習)で高校範囲を早期に修了し、入試対策に多くの時間を割くカリキュラムが組まれている」ことが、中高一貫生の多くが早期に数学全範囲を学び終えていた背景にあると分析している。
高校から高校数学の学習を始めた東大現役合格者が、履修範囲を学び終えた時期も、年々早まっている。
高2までに学び終えた割合は、2021年は65.8%、2022年は69.1%、2023年は73.1%だった。2023年は、高1までに学習を終えたという合格者が26.9%と、前年の2倍以上に増えた。
ナガセは「2023年の(大学入試を受けた)高3生は、高校生活が丸々コロナ禍と重なった。さまざまな活動ができない中でも、将来に目を向け、目標のために自主的に先取り学習に取り組んでいたと考えられる」とコメントしている。
〈取材・文=金春喜 @chu_ni_kim / ハフポスト日本版〉
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