合わせて読みたい>>実写版『リトル・マーメイド』の歌詞、王子の「同意ないキス」を変更
実写版ディズニー映画『リトル・マーメイド』の主人公・アリエル役に起用された歌手で俳優のハリー・ベイリーさんに対して人種差別的な反応を寄せられている。ベイリーさんは、作品に対する喜びの方が大きく、こうしたネガティブな反応は「眼中にない」とイギリスの雑誌のインタビューで話した。
インタビューはベイリーさんが表紙も飾ったイギリスの雑誌「The Face」に掲載。5月の公開(日本では6月公開)に向けて、アリエル役を演じることへの思いを語っている。
ディズニーは2019年、アリエル役にベイリーさん充てるキャスティングを発表。以来、ベイリーさんは人種差別的なバックラッシュを受けており、SNSでは#NotMyAriel(「私のアリエルではない」)というハッシュタグも投稿されている。ベイリーさんは「プリンセスと魔法のキス」で主役ティアナの声優を演じたアニカ・ノニ・ローズさんに続く、ディズニー史上2人目の黒人のディズニープリンセスだ。
ベイリーさんはThe Face誌のインタビューで、黒人が作品を見た時、自分と同じ姿をした登場人物がいるのは大切なことだと述べた。所属する音楽レーベル「Parkwood Entertainment」と、姉クロイさんと共に契約した際、レーベルの創設者で歌手のビヨンセさんから受けたアドバイスについても触れた。
人種差別的なバックラッシュについて、「黒人である以上、想定内なので今はもう驚かない」とベイリーさん。
「私たちがレーベルと契約した当時、B(ビヨンセさんの愛称)から『私は絶対にコメント欄を見ない。あなたたちも見ないように』とよく言われました。正直な話をすると、予告編が公開された時はD23エクスポ(ディズニー最大級のファンイベント)にいたので、喜びが大きすぎてネガティブは反応は一切眼中にありませんでした」
ベイリーさんのキャスティングを受けて、アメリカでは黒人少女たちを中心に喜びの声も広がっている。そうしたファンが反応する動画を親しい仲間に見せられたベイリーさんは「2日間、夜通し泣き続けた」という。
「私が今こうしていられることを、よりありがたく感じます」と話した。
2022年11月にベイリーさんは、かつて感じていたアリエル役を演じることに対するプレッシャーがなくなったことについても語っている。
「たくさんの人にとって大切な作品だと分かっていたので、撮影が始まる前は緊張していました」とベイリーさん。友達や家族に支えられて、乗り越えられたという。
「頼れる時は頼って、100%の力を出す。私ができるベストを尽くしました。その成果が出ていることを、ただ感謝しています」
ハフポストUS版の記事を翻訳しました。
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
実写版『リトル・マーメイド』の黒人プリンセス、人種差別的な反応は「眼中にない」