Apple製品は高価なだけに盗みのターゲットとなりやすいものですが、ここまで大量の製品が盗まれたのは初めてのことかもしれません。最近ワシントンのApple Storeで発生した盗難事件では、50万ドル(約6600万円)相当の製品が盗み出されました。
*Category:テクノロジー Technology *Source:9to5Mac ,KOMO News ,Alderwood Store
Apple Storeで盗難被害、侵入経路は他店のトイレ
地元のニュースメディア「KOMO News」によると、この盗難事件は先週の夜、オルダーウッド・モールにあるApple Storeで発生しました。店はすでにその日の営業を終えていたため、Apple Storeの従業員は翌朝になるまで事件を知らなかったそうです。
窃盗犯の犯行は非常に計画的なものでした。Apple Storeなどの小売店では通常、展示されている製品以外は顧客の手が届かない奥の部屋にしまわれています。そこで窃盗犯は、Apple Storeの入り口から入らず、なんと隣の店のトイレ経由で侵入したのです。
オルダーウッド・モールの地図がこちら。「Apple」と書かれているところがApple Storeで、窃盗犯が侵入したのは隣のエスプレッソ・マシン販売店「Seattle Coffee Gear」です。
この店の入り口も施錠されていたそうですが、ドアがこじ開けられていたとのこと。店のトイレの壁には穴が開けられており、窃盗犯はそこからApple Storeの奥の部屋に直接侵入したとみられています。
「私たちのフロントドアはロックされていました。彼らは私たちのフロントドアをこじ開けたのです」とSeattle Coffee Gear Regional Managerのエリック・マーク氏は説明しました。
「Apple Storeの奥の部屋と思われる場所に、壁に開けられた24×18の穴がありました。私たちがApple Storeに行くための導線だったとは驚きです。これほど近く、隣接しているとは思いもよりませんでした」
店内に侵入した窃盗犯はApple製品をかき集め、同じ壁の穴を通り抜けたようです。窃盗犯は、合計で約50万ドル相当のApple製品を持ち逃げしました。その中には「約436台のiPhone」のほか「Apple Watch」や「iPad」のコレクションも含まれていたとのこと。
リンウッド警察のコミュニケーション・マネージャー、マレン・マッケイ氏によると、これは「よく組織された作戦」だったそうです。窃盗犯はマスクと手袋を着用し、指紋は一切残されていなかったとのこと。現在捜査はまだ継続中で、警察は監視カメラの映像を公開していません
なお、テックメディア「9to5Mac」は、すべての在庫が最新であったとすると、Appleは盗まれた製品のシリアル番号とIMEI番号を遠隔操作でブロックできる可能性が高いと指摘しています。ただし盗まれたデバイスは、盗まれたことを知らない購入者に転売される可能性もあるとのこと。正規店以外からApple製品を購入する場合は、販売者に注意するようにしましょう。
オリジナルサイトで読む : AppBank
436台の新品iPhoneが〝トイレから盗まれる〟窃盗犯の巧妙トリック