Appleが長年開発していると噂の「Apple Car」。この車の鍵となるのが、iPhoneの一部モデルにも搭載されているLiDARシステムです。
*Category:テクノロジー Technology *Source:経済日報 ,9to5Mac
Apple Carの重要パーツ「LiDARセンサー」
LiDARセンサーは、レーザー光を照射することでモノとの距離や形状を把握するシステムです。LiDARセンサーは車の周囲を高精度で360度把握できるため、自律走行技術において非常に重要とされています。
中国メディア「経済日報」によれば、AppleはLiDARセンサーを中心に、Apple Carの自動運転機能の開発に向けた取り組みを強化しているとのこと。このLiDARセンサーのサプライヤーとして選ばれたのが。台湾の大手ファウンドリーであるWin Semiconductorsです。
Win Semiconductorsは、すでにiPhoneのサプライチェーンの一部であり、LiDARセンサー製造の世界的大手です。アナリストは、Appleが近年、自動車技術に関連する特許を積極的に申請しており、その多くがLiDARセンサーに関連していることを指摘しています。例えば、Appleは運転の安全性を高めるために可視光線、近赤外線、長波長赤外線センサーを組み合わせたシステムを提案していますが、これらはすべてLiDARセンサーを必要とするものです。
Win Semiconductorsは、Appleと安定したパートナーシップを築いており、技術力・量産力において実績があります。従来、車載用LiDARセンサーは検証プロセスに時間がかかりますが、業界関係者は、Win Semiconductorsの現在の製造プロセスと技術は、GOサインが出ればApple Carの要求を満たすのに十分な設備が整っていると指摘しています。
Apple Carに関する噂は何年も前から流れていますが、自動車市場におけるAppleの目標はまだ不明です。しかし、AppleがApple Carを開発していることを示唆する噂は他にも複数登場しています。
テックメディア「9to5Mac」によれば、Appleの自律走行車のテストフリートは67台で据え置かれたものの、モニタリングドライバーの数が増加したとのこと。また、Apple CarにLiDARが採用された理由については、主要な競合であるTeslaが2021年にカメラとレーダーの組み合わせからLiDARに変更したことがあげられています。
LiDARセンサーは進歩や低価格化が進むにつれ、自律走行車の普及に欠かせない要素になる可能性があります。車に関するノウハウはほとんど持っていないAppleですが、LiDARセンサーは競合をリードする数少ない部品の1つです。また、AppleがLiDARセンサーをApple Carに採用することで、業界全体で自動運転車への開発・導入が加速されかもしれません。
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