国防高等研究計画局(DARPA)とアメリカ空軍は月曜日、極超音速飛行兵器コンセプト(HAWC)の試験発射に成功しました。極超音速兵器がアメリカで試射されたのは2回目で、中国やロシアに対抗するために急ピッチで開発を進めていることを示しています。
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マッハ5で飛行する米国の極超音速飛行兵器コンセプト
音速の5倍から25倍の速さで移動し、ミサイル防衛網を回避することができる極超音速兵器。HAWCは、ロッキード・マーチン社が、国防総省の青空研究機関であるDARPAと空軍の研究所と共同で作ったものです。DARPAによれば、HAWCはマッハ5で飛行し、6万フィート以上の高さを飛行し、約500キロメートル 以上移動したとのこと。
このミサイルはB-52爆撃機から発射され、高密度の炭化水素燃料と大気中の空気の混合物をエンジンの動力源として使用するスクラムジェット式です。この方式のミサイルは、より小型で軽量、効率的な兵器となります。
極超音速兵器の特徴は、従来のミサイル防衛システムを回避できるほど高速であることです。高速で移動しながら軌道を変え、予測不可能な動きをすることも可能。ロシア、中国、アメリカはこの極超音速兵器の開発で競争を繰り広げており、核兵器を搭載したミサイルもあります。
ロシアは1月、フリゲート艦アドミラル・ゴルシュコフに 極超音速ミサイルを搭載し、海を回遊することでその脅威を誇示しました。またロシアは、大陸間弾道ミサイル「サタン2」が極超音速核兵器を搭載することができるとも発表しています。
新型ミサイルの開発ラッシュは、こうしたシグナルが直接の原因です。国防総省が極超音速兵器の開発を加速させることを決定した後、防衛関連企業は設計と配備を急いでいます。ロッキード社のHAWCは、米国で2番目の新型兵器の実験成功例となりました。
HAWCプログラム・マネージャーのアンドリュー・クノードラー氏は、「HAWCプログラムは、新しい極超音速のエンジニアや科学者の世代を生み出した」と述べました。
HAWCはまた、空気呼吸式極超音速コミュニティに豊富なデータと進歩をもたらしました。業界チームはスクラムジェット駆動の車両という課題に本格的に取り組み、私たちはそれを成功させるための気概と運を持ちました
極超音速兵器で大幅に遅れをとっていた米国ですが、これによってようやく追いつくことができた形。とはいえ、ロシアの極超音速ミサイル「キンジャール」の最大速度はマッハ10とされており、性能ではまだ及ばないようです。しかしテックメディア「MotherBoard」は、ロシア、中国、アメリカが今後もこの兵器を開発するのを止めることはないだろうと指摘しています。
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アメリカ「極超音速ミサイル」試射に成功もロシアには及ばず