2023年の各地の花粉飛散量や飛散開始時期を確認して、花粉症の方は事前の対策にお役立てください。
■ポイント ■
・スギ花粉は2月上旬から飛散開始
・スギ花粉の飛散ピーク時期は2月下旬~、ヒノキ花粉は3月下旬~
・飛散量は西日本や東海、関東で2022年よりも多い予想
スギ花粉は2月上旬から飛散開始
2月下旬になると北陸、東北北部の一部でも飛散が始まり、3月上旬には東北北部の全域で飛散が始まる予想となっています。
スギの雄花は冬の寒さを経験することで休眠から目覚め(休眠打破)、寒さがピークを過ぎて暖かくなると花粉を飛ばし始めます。このため、冬の適度な寒さと春の気温の上昇が飛散開始のタイミングを左右します。
2022年12月の気温は平年を下回った地域が多く、西日本を中心に寒さが厳しくなりました。2023年1月の気温は今のところ平年並みか平年よりもやや高い地域が多くなっていますが、1月下旬はこの冬最も厳しい寒波となる見込みで、休眠打破は十分に行われるとみています。
花粉の飛散に影響する2月の気温傾向は、東北から関東では平年並みか高く、北陸や東海から九州では平年並みとなる予想です。このため、花粉の飛散開始は平年並みかやや早くなる見込みです。最新の気温傾向を踏まえて東北から関東、四国の飛散開始予報を12月発表から更新しています。
スギ花粉の飛散ピーク時期は2月下旬から3月下旬
3月後半に入るとスギ花粉の飛散は徐々に収まり、代わって西日本からヒノキ花粉の飛散が増えていきます。
ヒノキ花粉の飛散ピークは九州から関東で3月下旬〜4月中旬、東海で4月上旬〜中旬、北陸・長野は4月上旬〜下旬、東北南部は4月中旬〜下旬の予想です。ただ、北陸や東北南部ではヒノキの樹木が少ないため、スギ花粉に比べると飛散量が少なくなる見込みです。
シラカバ花粉が飛散する北海道は、道南・道央ではゴールデンウィーク前後、道北・道東では5月中旬に飛散ピークを迎える予想です。
飛散量は関東以西で2022年よりも多い予想
2023年の花粉飛散量は、2022年と比べると北陸や北日本で少なくなるものの、西日本や東海、関東で多くなる予想です。
西日本では2022年の1.7倍程度で、九州や中国・四国では2倍以上の飛散量になるところもあります。一方、2022年に飛散量が多かった北陸や北日本では飛散量が減少し、2022年の半分以下になるところもある見込みです。
平年(2013〜2022年の平均)との比較でも、西日本や関東ではやや多く、北日本はやや少ない予想です。全国平均では平年の116%となる予想です。
花粉症のみなさんは、事前に対策をしっかりと行って花粉シーズンをお過ごしください
» ウェザーニュース 花粉Ch.リリース
オリジナルサイトで読む : ハフィントンポスト
【花粉飛散予想】2月上旬に関東などでスギ花粉の飛散開始、西日本を中心に昨年比で飛散量増