会議が続くと脳はこうなる。休憩なしを避けるべき理由とは

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1日中会議が続いて心底疲れた…そんな気持ちに共感できる人は少なくないのではないでしょうか。

組織コンサルティングファームの「コーン・フェリー」が約2000人の専門職を対象に実施した2019年の調査では、67%が「会議で時間を使いすぎると、仕事で良い成果をあげられなくなる」と回答しました。

実際、休憩を取らずに会議に出続けることで、脳がストレスを感じることもわかっています。

立て続けの会議で、ストレスレベルは急上昇する

マイクロソフト「ヒューマン・ファクターズ・ラボ」は2021年、14人を対象に、オンライン会議中の脳内の活動を測る実験を実施しました。

実験では、片方のグループに30分の会議に4回連続、休憩なしで出てもらいました。そして別のグループにも、同じように30分の会議に4回連続で出席してもらう一方で、こちらは10分の休憩を挟んで瞑想をしました。

そして1週間後に、グループは休憩あり/なしを交代して、同じように連続の会議に出席しました。

その結果、休憩をとらなかったグループは、ミーティングを重ねるごとにベータ波の動きが増加し、脳がストレスを感じていることがわかりました。

その一方で、休憩をとって瞑想をしたグループではベータ波の動きが下がり、「リセット」状態になったといます。

研究者たちは「このリセットにより、参加者たちは次の会議をよりリラックスした状態で迎えられ、すべての会議を通してベータ波の平均が安定した」と指摘しています。

研究結果。上が休憩を取らなかった場合、下が休憩をとった場合の脳波。青い方がストレスが少なく、赤はよりストレスが高い状態を示す

また、研究者らは集中の度合いに関連している「前頭葉アルファ非対称性(左右前頭葉でのアルファ波の活動の違い)」も測定しました。

その結果、休憩を取った参加者の前頭葉アルファ非対称性はポジティブで、会議により集中していることを示唆していました。その一方で休憩をとらなかった参加者の非対称性はネガティブでした。

研究者はこの結果について「ストレスを感じている時に、脳は集中や関わりを維持するのが難しくなることを示している」と述べています。

休憩をとった場合、脳は高い集中力を示した一方で、休憩なしでは、会議への関与を維持するのが難しかった

マイクロソフトの調査は参加者が極めて少ないものの、他の大規模研究でも、多すぎる会議が従業員のストレスになることがわかっています。

レディング大学ヘンリービジネススクールの教授らが、76社を対象に実施した2022年の調査では、会議が40%削減された時に、従業員の生産性は71%高くなりました。

研究者たちは「従業員が権限を与えられ、自主性を感じたことが主な理由だろう」と説明しています。

「スケジュールに指図されるのではなく、自分でToDoリストを作り、責任を負うことで、結果として満足度が 52% 向上しました」

休憩を有効活用する方法

それでも会議が続く時には、休憩を有効利用することで、ストレスを減らすことができるかもしれません。 

時間管理や生産性の専門家ローラ・ヴァンダーカム氏は、会議の合間の休憩では、SNSやメールをチェックをしないことを勧めます。

「多くの人が会議の合間の休憩で、メールをチェックします。その気持ちはわかります」

「しかし、メールは1日のどこかでまとめてチェックするようにして、休憩時間には数分外を歩くなど、気持ちが明るくなるようなことをした方が良いでしょう」

マインドフルネス講師のロージー・アコスタ氏は、3秒息を吸って6秒吐くことを繰り返すリラックス方法を勧めています。

「緊張がほぐれるまで、3〜5回繰り返すだけで十分です」

「私たちのほとんどは、長時間パソコンの前に座っています。そうであれば、休憩時間には立ってストレッチしてください。最大のリセット方法は、集中を妨げるものをシャットダウンすることです」

もしあなたが管理職であれば、長時間の会議を避け、休憩を増やすことで、チームの成果に貢献できるかもしれません。

ヴァンダーカム氏は「10分間の休憩を有効活用させる方法として、たとえば10時や11時のようにぴったりの時間から会議を始めて、10~15分早く終了する習慣を組織の中で持つことが役立ちます。この時間で休憩できますし、移動が必要な人にとっても有益でしょう」と話します。

ハフポストUS版の記事を翻訳・編集しました。

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会議が続くと脳はこうなる。休憩なしを避けるべき理由とは

Monica Torres