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「声を届けるのも議員になる人がいないとできない」政治の世界に挑戦する女性たちが語ったこと

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FIFTYS PROJECTのキャンプに参加した女性たち=東京都内、2022年11月27日FIFTYS PROJECTのキャンプに参加した女性たち=東京都内、2022年11月27日

関連記事»「統一地方選で、女性議員を3割に」政治のジェンダーギャップ解消を目指すプロジェクトに込めた思い

政治のジェンダーギャップの解消を目指し、女性の選挙立候補を支援する『FIFTYS PROJECT』が、立候補をめざす女性たちを招いた選挙準備のための“キャンプ”を開いた。

9月に始まったこのプロジェクトは、まずは2023年4月の統一地方選挙で、20代、30代の地方議員の女性比率を3割にすることをめざしている。実際に立候補を予定している女性たちを集めた会合を開くのは初めてだという。

「選挙にお金はいくらかかった?」「支援者からセクハラを受けたら」──。

11月27日に東京都内であった会合にはオンラインも含めて約20人が参加。実際に選挙を経て、地方議員として活動する同世代の女性2人への質疑応答では、リアルな不安や疑問が寄せられた。

現職の女性議員に質問続々

この日集まった女性たちは、来春の統一地方選で立候補を予定しており、東京都内のほか、神奈川県や福井県、福岡県など各地から参加。スピーチの効果的な方法や街頭演説のやり方などを学んだ後、現職の女性地方議員との質疑応答に臨んだ。

登壇したのは、五十嵐えり・東京都議と藤本あさこ・鎌倉市議。2人とも30代で、2021年に初当選を果たしている。参加者からは、「選挙戦でいくらお金がかかったか」「街頭演説で覚えてもらうコツは?」「支援者からセクハラを受けたらどうしたらいい?」など、選挙でのノウハウや実体験についての質問が続々と寄せられていた。

(左から)能條桃子さん、五十嵐えり・東京都議、藤本あさこ・鎌倉市議(左から)能條桃子さん、五十嵐えり・東京都議、藤本あさこ・鎌倉市議

参加者「スピーチで、話すのが速いと言われた。話すのに適した速さやトーンは?」

五十嵐さん「『速い』と思う人もいれば『遅い』と思う人もいる。『こうした方がいい』と色んなことを言ってくれる人がいるのは当たり前で、『いいな』と思うところはそうしてみたり、信頼できる人にどうしたらいいか相談したりするといいのではないでしょうか」

参加者「選挙に行かない人たちに対して意識してやったことは?」

藤本さん「社会はみんなのもの。私に(票を)入れても入れなくてもいいけれど、選挙の機会にあなたはどういう社会がいいのかを考えてほしい、と訴えていました」

選挙のノウハウや実体験などについて語り合う女性たち選挙のノウハウや実体験などについて語り合う女性たち

「立候補しようとしている人たちがいると知って」

参加した寺田陽香さん(35)は、杉並区議選に立候補を予定している。寺田さんは保育士として働いているが、政治に挑戦する理由についてこう語った。

「子どもの権利を守りながら、どう子どもたちが育っていく環境を整えるかを考えていて、市民運動としてやっていけばいいかなと思っていました。杉並区は今年6月に女性区長が就任しましたが、議会の中や(区役所の)管理職には男性がすごく多い。女性の区長に変わったけれど、物事を進めるのは難しいという部分が見えてきて、『これはダメだ』と思って。現場からの声を届けるのも、やっぱり議員になる人がいないとできないなと思い、(区議選に)出てみようと思いました」

プロジェクトのメンバーで、『NO YOUTH NO JAPAN』代表理事やハフポスト日本版U30社外編集委員を務める能條桃子さんは今回の会合で、「選挙のときにどうしても『投票に行こう』というところばかりになってしまいますが、実はこうやって出ようとしてる人たちがいるっていうことを知っていただければなというふうに思っています」と語った。

プロジェクトで統一地方選挙の立候補支援の対象となるのは、

・選択的夫婦別姓や結婚の平等の法制化

・性教育、緊急避妊薬、人工妊娠中絶、性被害者の立場が弱い刑法、男女の賃金格差、セクハラ、根強い性別役割分業・規範への問題意識

・ジェンダー平等や、フェアで生きやすい社会の実現

などへの思いを記したステートメントに賛同する、20〜30代の女性や、Xジェンダー、ノンバイナリーの人。立候補する政党は問わないという。

すでに約20人を支援することが決まっており、今後「リスト」として公表する予定だという。

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